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フォトショップには画像の切り抜きの方法がたくさんあって結局どの方法を使えばよいのかイマイチ分かりませんよね。この記事では、これだけ知っておけば、ほとんどのものを綺麗に切り抜ける!という切り抜きの方法を5つまとめました。
フォトショップを始めたばかりの人は、まずこれらの方法をマスターしましょう。
1.画像を四角く切り抜く
フォトショ初心者向け
1-1. キャンバスごと四角く切り抜き
まずは超基本から。キャンバスごと四角く切り抜く場合は、次の方法を取りましょう。
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[切り抜きツール]を選択
まずツールバーから[切り抜きツール]を選択します。
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切り抜きたい範囲をドラッグ
切り抜きたい範囲を斜めにドラッグします。すると、四角い切り抜き範囲が作られます。
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角をドラッグして範囲を調整
角をドラッグすることで切り抜き範囲を調整できます。
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enterで完了
enterを押せば、キャンバスごと切り抜かれます。この方法で一度切り抜いた画像は、元に戻すことができないのでご注意ください。
1-2. 1枚の画像のみ切り抜く方法
Photoshopで、複数の画像が重なっているデータを編集しているとき、「この画像だけ切り抜きたい(キャンバスごとは切り抜きたくない)」ということがよくあります。そんなときは、以下の手順で一部の画像だけを切り抜きましょう。
例)女性画像を切り抜いて、背景画像の額縁に合わせる
ここでは、例として「女性の画像」を額縁の大きさに切り抜いて、はめこんでみようと思います。
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長方形選択ツールを選ぶ
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額縁サイズの選択範囲を作成
女性の写真を額縁の大きさに切り抜くので、一旦 額縁の形の選択範囲を作ります。
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選択範囲を女性の画像の上に動かす
長方形選択ツールを選んだまま、選択範囲をドラッグしましょう。もし選択範囲の大きさや形を微調整したいときは、メニューバーから[選択範囲]⇒[選択範囲を変形]をクリックしましょう。参考:選択範囲だけ移動・変形
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女性画像を選択してマスクを作成
レイヤーパネルで、女性の画像レイヤーを選択していることを確認した上で、[レイヤーマスクを追加]をクリックしましょう。
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選択中の画像のみ切り抜かれた!
選択範囲の形に女性の画像が切り抜かれました。レイヤーパネルを見ると、女性画像レイヤーに”マスク”がかかっています。この”マスク”というのは、その名の通りマスクのように画像の一部を隠します。マスクの黒の部分が隠れ、白の部分だけが見える・・・ので、結果として画像の切り抜きをしていると言えるでしょう。
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額縁まで移動させれば完成!
移動ツールで女性画像を額縁にはまるように動かせば完成です。
参考
切り抜きを解除する方法
レイヤーマスクにより切り抜いた画像は、簡単に元の大きさに戻すことができます。元に戻すには、レイヤーパネルのマスクアイコン(白黒の小さな画像のところ)を右クリックして、[レイヤーマスクを削除]あるいは[レイヤーマスクを使用しない]をクリックするだけです。
2. 色々な形に切り抜き(図形や文字など)
さきほどの説明の通り、画像の上に選択範囲を作り、レイヤーを選択した上で[レイヤーマスクを追加]すれば、選択範囲に切り抜くことができます。
選択範囲が丸であっても三角であってもグニョグニョした形であっても、このレイヤーマスクの追加によりその形に切り抜くことができます。
2-1.画像を円形に切り抜き
画像を円形に切り抜く場合には[楕円形選択ツール]で選択範囲を作り、[レイヤーマスクを追加]をクリックすれば切り抜くことができます。※ レイヤーパネルで切り抜きたい画像レイヤーがアクティブになっている(選択されている)ことを確認した上で、レイヤーマスクを追加しましょう。
2-2.画像をフリーハンドで選択した形に切り抜き
なげなわツールなどで作った選択範囲の形に、画像を切り抜く場合も同じです。切り抜きたい画像レイヤーを選択した上で[レイヤーマスクを追加]をクリックすれば、選択範囲の形に切り抜くことができます。レイヤーマスクの詳しい使い方は以下の記事で解説しています。ぜひ目を通してみてください。
2-3.文字の形で画像を切り抜く方法
文字で画像を切り抜くこともできます。この方法を使うと、簡単にオシャレに見せられるので良いですね。流れは上と同じで、[横書き文字マスクツール]で文字形の選択範囲を作り、[レイヤーマスクを追加]で切り抜く、という手順になります。こちらの記事でイチから解説しているので参考にしていただければと思います。
3. 色や輪郭がハッキリとしている画像を切り抜き
輪郭や境界がハッキリとしている場合は[自動選択ツール]を使うのがオススメです。1クリックで自動で選択してくれるので、ものすごーく楽なのです。以下のようなケースでは、自動選択ツールを使いましょう。
こんな時は自動選択ツール!
- 輪郭がハッキリとしているイラスト
- 線がハッキリしている図表
- コントラストがハッキリとしている画像
- 影などボヤッとした部分が少ない画像
こんなイラスト画像は典型的な[自動選択ツール]で選択⇒切り抜きをするべきものですね。
自動選択ツールで画像を切り抜く方法とテクニック
ここからは自動選択ツールで綺麗な選択範囲を作るテクニックと、切り抜きまでの流れを紹介します。例としてサルワカくんの顔を切り取ってみましょう。
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[自動選択ツール]を選ぶ
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背景の白い部分をクリック
自動選択ツールにより、クリックした領域(同じ色の部分)がパッと自動選択されます。 ※最終的にはサルワカくんの顔を切り抜きますが、サルワカくんの顔は少し複雑です。そこで、一旦白い部分を選択して、あとで選択範囲を反転させます。
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白背景(顔以外)が選択される
これで白い部分全体が選択されました。
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[選択範囲を反転]
メニューバーの[選択範囲]⇒[選択範囲を反転]をクリックしましょう。
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顔が選択される
選択範囲が反転して、サルワカくんの顔が選択されました(白部分の選択はなくなります)。
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[レイヤーマスクを追加]で切り抜き
切り抜きたい画像のレイヤーを選択して[レイヤーマスクを追加]をクリックすると、選択範囲で画像が切り抜かれます。
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無事切り抜かれる
サルワカくんの顔が綺麗に切り抜かれました。
このように、シンプルなイラストや、輪郭がハッキリとしている写真を切り抜くときには[自動選択ツール]が便利です。必要に応じて[選択範囲の反転]を使いましょう。
4.[境界線を調整]で髪の毛やふわふわな動物を切り抜き
髪の毛など、細かくて複雑なものを綺麗に切り抜くときには、PhotoshopのCS5以降についている[境界線を調整]機能がものすごく便利です。
例として、こちらの女性の髪の毛を[境界線を調整]を使って、きれいに切り抜いてみます。
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[クイック選択ツール]を選ぶ
まず、髪の毛を大まかに選択します。クイック選択ツールを使って選択したいものをドラッグしていくと、フォトショさんが選択範囲をいい感じに自動調整してくれます。
2
髪の毛をドラッグして選択していく
オプションバーでブラシのサイズを少し小さめにすると、選択がしやすくなります。複雑な毛先は、大まかな選択でOKです。
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大まかに髪の毛が選択できた!
毛先はかなり荒い選択になってしまいましたが、問題ありません。ここから微調整していきます。
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[境界線を調整]をクリック
メニューバーの[選択範囲]⇒[境界線を調整]をクリックします。
5
[スマート半径]にチェック
[境界線を調整]をクリックすると、このようなウィンドウが表示されます。まず[スマート半径]にチェックを入れましょう。
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半径のつまみを右に動かす
スマート半径の下にあるつまみを右にスライドしましょう。すると画像のように選択の境界線が調整されてきれいになります。画像ウィンドウを見ながら「いい感じに選択範囲が調整されたな」というところまでスライドさせましょう。
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[半径調整ツール]をクリック
この半径調整ツールにより、さらに部分的に境界線を調整することができます。
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境界を調整したい部分をドラッグしていく
[半径調整ツール]で画像の「境界がボヤッとしているな」という部分をドラッグしましょう。すると、その部分だけをフォトショさんが調整してくれます。きれいに調整されるまで何回かドラッグしましょう。
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調整が完了したら[OK]
調整ができたらOKをクリックしましょう。すると、髪の毛の部分に選択範囲がかかっているはずです。
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[レイヤーマスクを追加]で切り抜き
あとは、レイヤーパネルの[レイヤーマスクを追加]をクリックすれば、髪の毛の部分が切り抜かれます。なんだか髪の毛だけ浮いているのは、怖いですね。
こちらの記事で、この女性の髪の毛をオバマさんの顔に合成する手順をイチから紹介しています。詳しい手順を知りたい方はどうぞ!
5.クイックマスクで選択範囲を調整して切り抜き
「クイックマスク」も、選択範囲を作ったり、微調整する上でものすごく便利な機能なので、おさえておきましょう。使い方はとても簡単なのでご安心ください。
例としてこの写真を使うことにします。この中のアボカドの1つをクイックマスクを使って、きれいに選択⇒切り抜きしてみたいと思います。
(作業前に)クイックマスクとは?
クイックマスクとは、選択範囲を見やすく&ブラシや消しゴムで調整できるようにしてくれるPhotoshopの機能です。
たとえば、こんな惜しい選択範囲があるとします。これにクイックマスクモードを適用してみます。
クイックマスクモードにするには、ツールバーの左下のアイコンをクリックするだけです。
すると画像の一部が赤に塗りつぶされています。このうち「透明の部分=選択範囲」で「赤で塗られた部分=選択されていない範囲」になります。そして、この赤の部分は[ブラシツール]や[消しゴムツール]で塗り足したり、消したりできるのです。つまり、ブラシで絵画するように選択範囲が作れるということですね。
クイックマスクで選択範囲を調整する手順
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クイックマスクを適用
さきほどのクイックマスクの説明の続きから始めます。赤の塗られていない部分が選択範囲ですね。
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[ブラシツール]を選択
クイックマスクモード中にブラシで塗った部分は赤く(選択範囲外に)なります。
このとき、ブラシの「硬さ」が重要になります。ふわふわしたものor柔らかいものを選択するときには「硬さ」を10〜30%程度に下げると自然な選択範囲になりやすいです。逆に、今回のようなアボカドのケースだと輪郭が比較的ハッキリとしているので、硬さは80%ほどにします。※ ふわふわなものを選択するときは、ブラシの不透明度を下げるのも効果的です。
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余分な選択範囲を塗っていく
選択範囲したい部分だけ残して、それ以外は赤く塗っていきます。
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塗りすぎの部分は[消しゴム]で消す
余分に赤くなってしまっている部分は、[消しゴムツール]で消していきましょう。このときもオプションバーで消しゴムの「大きさ」や「硬さ」「不透明度」を必要に応じて調整すると良いでしょう。
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選択範囲外が赤になる
こんな感じで塗られればOKです。
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クイックマスクを解除
クイックマスクモードを適用したときと同じアイコンをクリックします。
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透明だった部分が選択範囲に変わった
きれいな選択範囲が作られました。選択範囲を再度調整したくなったら、またクイックマスクモードのアイコンをクリックすればOKです。
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[レイヤーマスクを追加]で切り抜き
選択範囲が作られたので、レイヤーパネル下部の[レイヤーマスクを追加]をクリックすれば切り抜きされます。
その他の方法
この他にも[ペンツール]によりパスを作り、切り抜く方法なんかもあります。しかし、[ペンツール]は奥が深く、使うのに結構な練習が必要になります。基本的には、ここまで紹介してきた5つの方法を使いこなせば、ほとんどのものを綺麗に切り抜くことができるでしょう。
6. まとめ
- カンバスごと切り抜くときは[切り抜きツール]を使う。
- 特定の画像だけを切り抜くときは①選択範囲を作り⇒②レイヤーパネルで切り抜きたい画像レイヤーを選択⇒③[レイヤーマスクを追加]。
- 四角や丸で切り抜きたいときは、[長方形選択ツール]や[楕円形選択ツール]を使う。
- 輪郭のハッキリとしているイラストや図を切り抜くときは、[自動選択ツール]を使う。
- 髪の毛やフサフサの動物を切り抜くときは[クイック選択ツール]などで大まかに選択⇒[境界線を調整]。
- 細かな選択範囲の調整には「クイックマスク」を使うと便利。