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Photoshopを使う1番の醍醐味は、写真を簡単にレタッチ(加工)できることでしょう。この記事では、写真に写ってしまった不要なモノを、はじめから無かったかのように除去する方法を紹介します。フォトショ初心者の方でも簡単にできると思うので、ご安心ください。
こんな感じですね。
写真加工の事前準備
まず、加工する画像を開きましょう。今回使う写真はこちらからダウンロードできます(商用利用フリーの写真です)。画像の開き方、Photoshopの基本的な画面の見方については、過去のサルワカの記事が参考になるでしょう。
[コンテンツに応じた塗りつぶし]で写真の一部を除去
所要時間:1分
PhotoshopのCS5以降であれば「コンテンツに応じた塗りつぶし」により、写真内の不要物を一瞬で除去することができます。それ以前のバージョンのフォトショをお使いの方は、方法2で不要物を消し去りましょう。
それでは早速やってみましょう。
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なげなわツールで除去したい人や物を囲む
まず、なげなわツールで除去したいものをぐるっとドラッグして囲みましょう。大まかにで構いません。※ はと同じグループのツールです。
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[編集]⇒[塗りつぶし]
メニューバーの[編集]から[塗りつぶし]をクリックします。
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[コンテンツに応じる]
塗りつぶし設定のウィンドウが表示されますので[コンテンツに応じる]を選択して、OKをクリックしましょう。下の”合成”の設定は触らなくて大丈夫です。描画モードは[通常]、不透明度は[100%]のままにしておきます。
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除去された!
すると選択範囲内の人がパッと消えました。まるではじめから何も無かったかのように選択範囲に自動で背景が塗られています。。
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選択範囲を解除して完了
ctrl(⌘) + Dのショートカットで選択を解除できます。写真の人々は呆然と空を見つめています。「ん?俺たちは何を見てたんだ…」という感じですね。
うまく[コンテンツに応じた塗りつぶし]ができないときは、次の原因が考えられます。
クリックしてジャンプ
それぞれ記事後半で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
パッチツールで写真内の邪魔な人や物を消す
所要時間:1分
パッチツールは、CS5、CS4、CS3、CS2でも使用可能な機能です。こちらもものすごーく簡単です。恐るべしPhotoshop。
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パッチツールを選択
まずツールバーでパッチツールを選びましょう。※これらのアイコンの裏に隠れている場合があります。そのときは、これらのアイコンを右クリックすれば見つかるはずです。
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除去したいものをぐるっと選択
パッチツールを選んだ状態で、ぐるっと選択しましょう。この場合も厳密に囲む必要はありません。ちょっと広めに選択しましょう。
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なじませたいところにドラッグ
選択ができたら、そのまま選択範囲を「こういう感じになじませたい」という背景へドラッグしましょう。今回の場合だと、選択範囲の人物を除去して奥の山になじませたいので、すぐ隣の山のあたりへドラッグします。 ※うまくいかない場合は後述の「ポイント」をご覧ください。
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選択範囲が背景になじんだ
うまくいきました。ドラッグ先によって除去精度が変わってくるので、うまくいくまでドラッグをやり直して(Ctrl + Z)ベストなドラッグ先を見つけると良いでしょう。
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選択範囲を解除して完了
ここまでできたら、ctrl(⌘) + Dで選択範囲を解除しましょう。若干黄ばんでいるような気がしますが、まぁよしとしましょう。
写真内の人物やモノが除去できないとき
背景が複雑なとき
パッチツールや[コンテンツに応じた塗りつぶし]は背景が複雑なとき(例えば街とか人混みとか)はあまり使えません。というのも、このパッチツールや[コンテンツに応じた塗りつぶし]というのは、フォトショさんが「ここにはこんな背景があったんだろうな〜」と推測して、選択範囲を周りに馴染ませてくれるものなのです。そのため、人工的なもの、生き物などの再現はちょっとうまくできないのですね。主に自然が背景のときに使えるものだと思っておきましょう。複雑な背景のときの除去方法はまた別の記事で解説します。
加工したい画像のレイヤーが選択されていないとき
加工したい画像のレイヤーがきちんと選択されているか、レイヤーパネルで確認しましょう。
画像がスマートオブジェクトになってしまっているとき
スマートオブジェクトの画像はそのまま加工することができません。スマートオブジェクトの場合は、レイヤーパネルで画像の右下に、小さなアイコンがついているはずです。このアイコンをクリックして、別ファイルとして画像を開けば加工できるようになります。
(パッチツールの場合)ドラッグ先が悪いとき
さきほども少し書きましたが、ドラッグ先によって除去の自然さが変わってきます。「もうちょっと良いドラッグ先があるかも」というときはCtrl(⌘) + Zでやり直しましょう。
パッチツールの設定がうまくできていないとき
もし、上で問題がないのにうまくいかない場合は、オプションバーの設定を見直してみましょう↓。
パッチツールのオプションバー設定
パッチツールを選ぶと画面上部にこのようなオプションバーが表示されると思います。ここまで行ってきた手順では、パッチ:[通常]、[ソース]にチェックとなっていたかと思います。ではもしここの設定を変えるとどうなるのでしょうか。
パッチ:[コンテンツに応じる]を選んだ場合(CS6〜)
[コンテンツに応じる]を選ぶと[ 通常]よりも、精度高く除去してくれます。また、適応という選択項目が現れ[ゆるく][中間][厳密]などが選択できるようになります。[厳密]を選ぶと、ドラッグ先の部分を、選択範囲内で忠実に再現してくれます。[ゆるく]を選ぶと、ドラッグ先の部分を選択範囲のまわりの部分とうまく馴染ませながら再現してくれます。
[ソース][複製先][透明]とは?
パッチ:[通常]を選んでいると、[ソース]or[複製先]の選択ができるようになっていると思います。[ソース]にチェックをつければ、さきほどの通り、選択範囲内のモノを除去してくれます。
もし[複製先]にチェックをつけた場合、選択範囲内のものがドラッグ先に複製されます。この画像のようなイメージですね。これはこれで便利な機能ですよね。
さらに[複製先]にチェックをつけた上で、[透明]にもチェックをつけると、この図のように、複製先のものが少し透明になります。お兄さんが若干透けてますね…。
パッチツールを使った写真加工
パッチツールはこのように写真内の不要物を除去できるものです。たとえば、写真の顔のニキビが気になるという場合にも使えます。パッチツールでニキビを囲って、すぐとなりの綺麗なところにドラッグすれば一瞬でニキビが除去されるのです。便利ですね。
写真内の一部を消す方法まとめ
- CS5以降であれば、[コンテンツに応じた塗りつぶし]で除去
- CS4以前なら、パッチツールで除去
- うまくいかないときは、レイヤーが選ばれているか、画像がスマートオブジェクトになっているか等をチェック
- パッチツール選択時は、オプションバーの設定がちゃんとしているかチェック
- パッチツールは、写真に写ってしまった顔ニキビの除去などにも便利