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今回はフォトショップを使って、ニキビ・シミ・そばかすなどの肌荒れやシワなどを除去し、自然な美白肌にする方法を紹介します。「明らかに加工したような不自然さ」が出ないような方法ですので、ポートレート写真などのレタッチで気軽に使えると思います。
写真加工の完成イメージ
このように肌のシミやニキビなどが自然に除去できます。なお、例として使用する女性の写真はこちらからダウンロードができます(商用フリーの写真素材です)。
【手順1】肌を補正する写真を開いてレイヤー複製
肌補正の前にいくつか準備をしましょう。
美白肌補正したい写真をフォトショップで開きます。
1-1.レイヤーを2枚複製
レイヤーパネルでレイヤーを2枚複製します。ctrl+Jでレイヤーが複製できるので、これを2回行いましょう。 Macならctrlの代わりに⌘
写真のレイヤーが2枚複製されました(計3枚に)。
1-2.レイヤー名を変える
後から分かりやすくするためにレイヤー名を変更しておきます。上から
- 上レイヤー
- 中レイヤー
- 下レイヤー
【手順2】「中レイヤー」にぼかしを加える
2-1.「中レイヤー」をアクティブに
①「上レイヤー」の目をクリックして非表示にして②「中レイヤー」をアクティブにします(選択します)。
2-2.ぼかし(ガウス)を適用
中レイヤーメニューバーから[フィルター]⇒[ぼかし]⇒[ぼかし(ガウス)]を選びます。
ぼかしの程度を調整します。写真を見ながら半径のつまみをこの例くらいぼんやりするように動かしましょう。その後[OK]をクリックします。
これで「中レイヤー」の女性の顔がぼんやりとしました。
【手順3】上レイヤーに[画像操作]を適用
手順3では「上レイヤー」に対して[画像操作]というフォトショップの便利な機能をかけていきます。手順3自体では肌にほとんど変化はありませんが、後で微調整するときに役立ちます。
3-1.「上レイヤー」をアクティブに
「上レイヤー」を選びます。①目をクリックして「上レイヤー」を表示したうえで②「上レイヤー」をアクティブに(選択)します。
3-2.[画像操作]を適用
上レイヤー メニューバーから[イメージ]⇒[画像操作]をクリックします。
次のように設定します。
- ①レイヤー:[中レイヤー]
- ②描画モード:[減算]
- ③スケール:[2]
- ④オフセット:[130]
「上レイヤー」が灰色っぽくなりました。
3-3.「上レイヤー」の描画モードを[リニアライト]に
レイヤーパネルで「上レイヤー」の描画モードを[リニアライト]に変更します。このレイヤーが後で肌の微補正をするときに役立ちます。
【手順4】肌荒れの部分をクイックマスクで選択する
手順4では、クイックマスクモードとやわらかいブラシにより、肌を全体的にふわっと選択していきます。 手順4ではどのレイヤーをアクティブにしていてもOKです。
4-1.クイックマスクモードに変更
フォトショップの画面左下にあるクイックマスクモードのアイコンをクリックします。
クイックマスクモードはブラシや消しゴムで選択範囲を作成できる便利な機能です。 クイックマスクにしてもこの時点で画像のぱっと見に変化はありません。クイックマスクの使い方はクイックマスクで選択範囲を調整を読むとよくわかると思います。
4-2.ブラシツールの設定
ツールバーからブラシツールを選びます。
オプションバーでブラシの硬さを0に、不透明度を20%程度にします。太さ(直径)は使いながらやりやすいように調整すれば良いでしょう。
4-3.女性の顔をブラシで塗っていく
女性の顔をブラシで塗っていきます。塗られた部分は赤くなっていきます。肌荒れのある部分は何回もドラッグして濃い赤に塗りましょう。このとき、鼻、目、口元は塗らないようにしましょう。
このよう女性の肌が全体的に赤く塗られればOKです。
4-4.クイックマスクを解除して選択範囲に
クイックマスクのアイコンをクリックして、クイックマスクを解除します。
すると赤く塗られた部分以外が選択範囲になりました。肌荒れのある部分を選択したいので、選択範囲を反転しましょう。
メニューバーから[選択範囲]⇒[選択範囲を反転]をクリックします。
これで無事に女性の肌が選択範囲になりました。
【手順5】「中レイヤー」にぼかしを加えて肌をなめらかにする
手順5では選択範囲にぼかし(ガウス)を加えます。これにより肌荒れが自然に補正されてなめらかになります。
5-1.「中レイヤー」をアクティブに
「中レイヤー」をクリックしてアクティブにします。
5-2.ぼかし(ガウス)を適用
中レイヤーメニューバーから[フィルター]⇒[ぼかし]⇒[ぼかし(ガウス)]を選びます。
ぼかしの半径のつまみを右に動かすと、シミやニキビが薄くなり肌がなめらかになっていきます。プレビュー画面を見ながら、不自然にならない程度につまみを右に動かしましょう。 その後[OK]をクリックします。
肌荒れが軽減されてきれいになりました。選択範囲はctrl (⌘)+Dで解除しましょう。
ぼかし前との変化です。シミなどの肌荒れがナチュラルに薄くなっています。
【手順6】肌のシミ・シワ・ニキビを微修正する
ここまででも肌は随分となめらかになりました。ここからは手作業で気になるシワやシミを除去していきましょう。
6-1.「上レイヤー」をアクティブに
「上レイヤー」をクリックしてアクティブにします。
6-2.コピースタンプツールで肌荒れを修正する
ツールバーからコピースタンプツールを選びます。
コピースタンプツールではalt(option)+「クリック」でコピーするサンプルを決めます。すると、クリックした部分にスタンプのようにサンプルがコピーされます。
コピースタンプの設定をオプションバーで変えます。硬さを0%に、不透明度を50%程度にしましょう。スタンプの直径は作業をしながらやりやすいように変えていきましょう。
上レイヤーはじめに肌のきれいな部分のサンプルを alt (option)+クリック で取得します。
altキーを離し、シミやシワを消したい部分をドラッグorクリックしていきます。すると肌がきれいに補正されます。
この補正作業を顔全体的におこなっていきましょう。
【注意点】サンプルはこまめに取ろう
コピースタンプツールはコピー元とコピー先の相対距離を維持します。そのため、スタンプ先を動かしていくとスタンプが黒くなってしまったり、意図せず髪の毛がスタンプされてしまったりします。
もしスタンプが汚れてしまった場合は…
もう1度、肌のきれいな部分をalt (option)を押しながらクリックしサンプルを再取得しましょう。汚れなくともサンプルはこまめに取り直すのがおすすめです。
7. 完成! 肌荒れがきれいに補正された
顔全体のシワやシミを補正したら作業は完了です。肌がものすごく綺麗でなめらかになりました。
補正前と補正後の肌の変化
はじめの写真と補正後の写真を並べると、肌がなめらかになったことがよく分かりますね。このようにフォトショップを活用すれば、シミやシワなどを補正して美白肌に加工してしまうことができるのです。ぜひ写真レタッチのご参考にしてみてください。