3分で分かる!Photoshopのシャドウとハイライトの使い方

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今回はフォトショップの「シャドウ・ハイライト」機能の使い方について分かりやすく解説します。

1. Photoshopのシャドウ・ハイライトとは?

色調補正のイメージ

「シャドウ・ハイライト」は、フォトショップの色調補正機能の1つです。

写真の一部だけの明るさ補正できる

この機能を使うことで、写真の中の暗い部分だけを明るくしたり、明るい部分だけを暗くしたりすることができます。

サルワカくんの顔(通常)
サルワカくん

「写真全体の明度を上げると、一部が明るくなりすぎてしまう…。暗い部分だけを明るくしたい」というような場合にとても便利な機能です。

シャドウとハイライトの違い

シャドウ :写真の中の特に「暗い部分」を補正
ハイライト:写真の中の特に「明るい部分」を補正

シャドウとハイライト

写真の中の明るい部分の補正を担当するのは「ハイライト」、暗い部分の補正を担当するのは「シャドウ」です。

といってもなかなかイメージが湧かないと思うので、実際に使い方を見ていきましょう。

2. シャドウとハイライトの使い方

加工前にスマートオブジェクトにしておこう

スマートオブジェクトに変換をクリック

加工前に、写真をスマートオブジェクト化しておくのがオススメです。手順は、写真のレイヤーを右クリックして[スマートオブジェクトに変換]を選ぶだけです。

これにより、元の写真の画質劣化を防ぐことができます。詳しくはこちらの記事を読んでみてください。

シャドウ・ハイライトはどこから適用できる?

シャドウ・ハイライトを適用

メニューバーの[イメージ][色調補正][シャドウ・ハイライト]をクリックします。

シャドウ・ハイライトの設定画面

するとこのような設定画面が開きます。上側にシャドウ、下側にハイライトが表示されています。

シャドウで「暗い部分だけ」を明るくする

シャドウの[量]のつまみを右に動かすことで、写真の中の暗い部分だけを明るくすることができます。

元の写真

例えば、この写真のシャドウを調整します。暗い部分=女性の体あたりですね。

シャドウの値を変えた場合

シャドウのつまみを右に動かしてみました。影により見えなかった女性の顔のあたりが明るくなっています。一方で、すでに明るい部分にはほとんど変化がないことが分かるかと思います。

サルワカくんの顔(通常)
サルワカくん

つまみを右に動かすほど、暗かった部分が明るくなります。

ハイライトで写真の「明るい部分だけ」を暗くする

ハイライトの[量]のつまみを右に動かすと、写真の中の明るい部分だけが暗くなります。

元の写真

この写真の場合、明るい部分=左側の空のあたりですね。

ハイライトの量を上げた場合

シャドウは一切適用せず、ハイライトのつまみを右に動かしてみました。空のあたりが暗くなっていることが分かります。一方で、もともと暗かった部分にはほとんど変化はありません。

どうやって使い分ける?

暗い部分だけを明るくしたい場合は、シャドウを使います。明るい部分だけを暗くしたい場合はハイライトを使います。明るすぎる部分と、暗すぎる部分の両方があると感じた場合は、それぞれのつまみを少しずつ動かします。バランスを見ながら調整するのが良いでしょう。

シャドウ・ハイライトのより細かい調整をする

詳細オプションを表示

補正のかかり方を細かく調整したい場合には、[詳細オプションを表示]にチェックを入れます。

さらに細かい設定が表示される

するとこのように詳細設定の項目までずらっと表示されます。

詳細オプションの解説

それぞれの項目の意味は下の図のようになります。

詳細オプションの意味

①[量]のつまみ:補正のかかり具合の強さを指定します。つまり「どのくらい明るくするか」や「どのくらい暗くするか」を決めるものですね。

②[階調の幅]:補正をかける階調の範囲を指定します。ハイライトなら明るくする部分の広さを指定します。

階調の幅を右に動かすと、明るくなる範囲が大きくなる

ハイライトの[階調の幅]を右に動かせば「ものすごく暗い部分」だけでなく「そこそこ暗い部分」も明るく補正されるようになるわけですね。


③[半径]:画像がもやっとしているときに使います。つまみを右に動かすと、濃淡(コントラスト)がハッキリして「もやもや感」が弱まります。シャドウの半径を右に動かせば、暗い部分のコントラストが強くなります。ハイライトなら明るい部分のコントラストですね。

[カラー補正]暗い部分を明るくすると、どうしてもその部分だけ鮮やかさが足りなくなってしまいます。そこで便利なのがこの[カラー補正]です。つまみを右に動かすと、補正部分の彩度だけが高くなります。

変更部分の彩度が高くなる

彩度が変わるのは、ハイライト・シャドウにより補正される部分だけです。


[中間調のコントラスト]さきほどの③[半径]と同じような働きをしますが、明るい部分と、暗い部分のちょうど間あたりのコントラストを調整します。つまり、シャドウでもハイライトでも補正されない部分というわけですね。

軽い部分と暗い部分の中間のコントラストを調整

写真全体にメリハリをつけたい感じたときには、このつまみを右に動かすと良いでしょう。

サルワカくんの顔(通常)
サルワカくん

全てのつまみの位置の調整ができたら[OK]を押して完了します。

3. シャドウ・ハイライトの解除と再調整

解除方法

目をクリックしてシャドウ・ハイライトを解除

レイヤーパネルの画像のレイヤーの下に[シャドウ・ハイライト]という項目があるかと思います。この左側のをクリックすることで、シャドウ・ハイライトの補正を一旦解除することができます。

もう一度、補正をかけたい場合には、目があった位置をクリックすればOKです。なお、写真をあらかじめスマートオブジェクトに変換していないと、このようなやり直しはできません(レイヤーパネルにシャドウ・ハイライトの項目が表示されないのです)。その場合、補正前までctrl (⌘)Zで「戻る」しかありません。

やり直し(再調整)

シャドウ・ハイライトをダブルクリック

シャドウ・ハイライトの補正内容を修正したいときには、[シャドウ・ハイライト]をダブルクリックします。

さらに細かい設定が表示される

これで再度、シャドウ・ハイライトの設定ウィンドウが開きます。つまみの位置は、前の指定のままになっています。好きな位置に再調整すればOKですね。


サルワカ