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今回はPhotoshopを使って写真に多重露光エフェクトをかける方法を解説します。
多重露光(Double Exposure)とは?
写真の上に別の写真を重ねることで、幻想的な1枚を作りあげる手法のことです。
よく見るのはポートレート写真に風景の写真を重ねるような表現ですね。
準備編
完成イメージ
今回はこのような二重露光の作品を作ってみたいと思います。所要時間は15分ほどかと思います。
写真を2枚用意しよう
1枚目
1枚はシルエット(輪郭)を作り出す写真です。背景との境目がハッキリとした人・動物の写真がオススメです。
例では何の変哲もないトナカイの写真を使うことにします。 ダウンロード
2枚目
2枚目は上に重ねる写真です。全体的にぼんやりとした風景の写真がおすすめです。夕焼け系の写真なんかはピッタリですね。
今回はこちらの写真を使うことにします。 ダウンロード
ちなみにハイクオリティな夕日の写真はUnsplashでたくさん見つかります。どれも無料で使用できます(商用利用もOK)。
手順解説
ここからは具体的な手順を解説していきます。
1. シルエットとなる画像を開く
1枚目の写真を開きます。【参考】Photoshopでの画像の開き方
2. 主役を選択する
背景は余分なのでトナカイだけ切り抜きます。そのために選択範囲を作りましょう。
選択範囲を作る
クイック選択ツールを選びます。
主役をドラッグして選択していきます。shiftを押しながらドラッグすれば選択範囲を少しずつ足していくことができます。
選択しすぎてしまった部分は、alt/optionを押しながらドラッグすれば除くことができます。
大まかに選択ができました。ここから少し選択範囲の精度を上げていきます。
境界線を調整
メニューバーの[選択範囲]⇒[境界線を調整]をクリックします。これでウィンドウが開きます。
①スマート半径にチェックを入れて ②半径のつまみを右に動かします。プレビュー画面を見ながら適度に輪郭がぼんやりするくらいの位置にするのが良いですね。
つまみの位置が決まったら[OK]をクリックします。これで選択範囲がよりきれいになります。
選択範囲の作り方や[境界線を調整]の詳しい使い方については以下の記事で解説しています。
3. 切り抜く
選択範囲ができたので切り抜きます。
レイヤーパネルでクイックマスクをクリックします。 レイヤーパネルが見当たらない場合はメニューバーの[ウィンドウ]⇒[レイヤー]をクリックしましょう。
トナカイだけが切り抜かれました。ここまで出来たら後は簡単です。
4. 背景を好きな色に
説明するまでも無いのかもしれませんが一応。背景が透明になってしまっているようであれば、一応背景色で塗りつぶしておきましょう。
レイヤーパネルの半月マークをクリックして[べた塗り]を選びます。色の選択画面が出るので真っ白にして[OK]をクリックします
このままだとベタ塗りが上に来て画面が真っ白になってしまいます。
そこでべた塗りレイヤーをドラッグして下にもってきましょう。
白の背景にトナカイがのりました。ここに2枚目の写真を重ねていきます。
4. もう1枚の写真をのせる
2枚目の風景写真を同じキャンバス上に配置します。写真はフォルダーからキャンバスにドラッグすることで配置できます。
トナカイにすっぽり覆いかぶさるように位置と大きさを調整しましょう。
5. 描画モードをスクリーンに
風景写真の描画モード([通常]というところをクリック!)を[スクリーン]にします。
トナカイに美しい二重露光がかかりました。
6. 多重露光の強さを変える
部分的に多重露光の程度を調整しましょう。ブラシツールを選びます。
画面上部のオプションバーでブラシの設定をします。太めで、硬さは0にしましょう。
さらにその右側の不透明度を20%くらいに設定します。これでブラシが半透明のやわらかいものになりました。
多重露光を弱めたい部分をドラッグしていきます。たとえば、トナカイの顔はしっかりと見せたいのでよくドラッグします。 スマートオブジェクトをラスタライズしますか?と警告が出たら「はい」をクリックすればOKです。
また下側を強くドラッグすれば、グラデーションのように上にいくにつれて二重露光が強くなってオシャレです。
良い感じになりました。これでほとんど完成ですね。
7. 色調補正
仕上げに色を調整していきましょう。
明るさを上げた場合
半月マークをクリックして[明るさ・コントラスト]を選択します。
明るさとコントラストを上げるとより濃淡がハッキリとしてアーティスティックになります。
彩度を上げた例
同様に半月マークから[色相・彩度]をクリックして、彩度を上げてみます。
より鮮やかできれいになりました。色相を変えれば、自分の好きな色に染めることもできます。
8. 完成!
写真の上に文字をのせてみました。文字の模様には統一感を出すためにトナカイと同じ風景の写真を使っています。この表現については以下の記事で解説しています。よかったら目を通してみてくださいませ。