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Photoshop(フォトショップ)と Illustrator(イラストレーター)は、どちらもアドビ社が提供している制作ソフトです。この2つは世界中で最も有名な制作ソフトと言っても良いでしょう。とはいえ「名前は聞いたことがあるけど何が違うの?」と疑問に思う方も多いのではないかと思います。
今回はこの2つ違いを初心者の方でも分かるように解説します。
PhotoshopとIllustratorの違い
はじめにざっくり解説します。
Photoshop
Photoshopの得意分野は写真加工や合成(コラと呼ばれるやつです)、イラストや描画などです。
このような写真加工はIllustratorにはできません。
このような合成写真もPhotoshopだからこそできるワザです。
基本的に写真を加工したり、合成したりなど写真の中身をいじる作業はフォトショップの担当分野なのです。
また「手描きのイラストを取り込んで色をつける」というのもフォトショップの方がずっと楽に行うことができます。
Illustrator
一方のIllustratorの得意分野はロゴやレイアウトです。
このようなシンプルな線と塗りで作られるロゴはIllustratorで作るのにピッタリです。
また雑誌のレイアウトなんかもIllustratorで行うと効率的です。
2. 違いを具体例で比較しよう
といってもなかなか分かりづらいと思うので、具体例を見ながらPhotoshopとIllustratorの違いを理解していきましょう。
ケース1:チラシやポスター制作
:◯ :◯
ポスターやチラシ作りはどちらでも行うことができます。ただし、使用する写真・画像を本格的に加工できるのはPhotoshopだけです。一方で、文字やアイコンなどのレイアウトをしやすいのはIllustratorです。
ケース2:絵の具で描いたようなアート
:◎ :✕
Photoshopでは様々な種類のブラシを使うことができます。本物の筆と絵の具で描いたような線の表現ができるのはPhotoshopだけです。
ケース3:平面的な図表やインフォグラフィック
:△ :◯
平面的な図表やプレゼン資料に挿し込む資料を作るのはIllustratorの方が向いているのではないかと思います。というのもたくさんのパーツをきれいに揃えて並べるのはIllustratorの得意分野だからです。また、さきほど説明した通り、Illustratorであれば小さなアイコンや図形がぼやけてしまうこともありません。
ケース4:アイコン・ロゴ制作
:△ :◎
このようなロゴやアイコンを制作するならIllustratorで決まりです(円や四角などの図形を重ねたり、均一的な太さの線を描くのが大得意なのです)。
ケース5. 立体感のあるグラフィック
:◎ :△
Photoshopでは影やエンボス加工により簡単に立体感を出すことができます。Illustratorでも簡単な影をつけることはできますが、本物っぽい質感を出すならPhotoshopの方が良いですね。
ケース6. 写真加工
:◎ :✕
上の写真はPhotoshopにより飲み物の写真に湯気を加えた例です。Illustratorでは写真加工はほぼできないと思っておいた方が良いでしょう。
ケース7. ペンタブで絵画
:◎ :△
Illustratorでもペンタブを使うことはできますが、慣れるのにだいぶ時間がかかります。また、本格的なアーティスティックな絵を描くことができるのはPhotoshopだけです(絵の具や鉛筆、クレヨンなどを使ったかのような表現ができます)。
ケース8. Webサイトやアプリのイメージ制作
:◯ :◎
クライアントに見せるようなWebサイトやスマホアプリのデザイン案(デザインカンプ)を作るときにはどちらかというとIllustratorの方が向いているかと思います。Illustratorの方がパーツのレイアウトを調整したり、写真を単純な形に切り抜いたり、画像やアイコンを配置したりするのが楽なのです。とはいえ、ここは好みが分かれるかと思います。
実際にはIllustratorとPhotoshop両方を組み合わせて使うことも多い
実際には両ソフト(+さらに他のソフト)を組み合わせて制作を行うことも多いのではないかと思います。
レイアウトやロゴ制作はIllustratorで行い、配置する写真はPhotoshopで加工する…というようなイメージですね。どちらも同じアドビの製品なので連携はしやすくなっています。
まとめ
最後に2つの違いをまとめておきます。
- 写真加工・合成、絵画や本格的なグラフィック制作が得意
- ロゴやアイコン制作、レイアウトが得意