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今回は、はじめて犬を飼うときに知っておきたいことを50のポイントに分けてまとめました。意外と知らないことも多いはず。ぜひ参考にして頂ければと思います。
実体験だけでなく、獣医さんのアドバイスや書籍を参考にして書いています。
初めて犬を飼うときの心構え
犬を飼うと楽しいことがたくさんありますが、デメリットもあります。まずは飼い始める前に知っておきたい注意点をまとめておきます。
1. 自由に旅行に行けなくなる
犬を飼えば自由に旅行に行くことはできなくなります。ペットホテルに預けることもできますが、たいてい犬にとって大きなストレスになります。海外旅行であればさらに難しくなります。 家族、友人など「いざというときに預かってくれる人はいるかどうか」は事前に確認しておきましょう。
2. 飼いはじめの頃は夜泣きする
犬を迎えてから数日〜数週間は、犬の夜泣きで睡眠不足になる覚悟をしておきましょう。初日からひとりですやすや眠ってくれることは稀です。
3. 毎日散歩が必要
ワクチンを必要回数打ってからは、ほぼ毎日散歩に行く必要があります。
わんこによっては、雨の日もカッパを着せて散歩に行くことになるかもしれません。
また、散歩がほとんどいらない犬種もいますが(わんこ自身は行きたがるかも)、逆に1日に1時間以上連れていく必要のある犬もいます。「毎日時間を取れるか」ということは、飼い始める前によく考えなければなりません。
4. 意外とお金がかかる
犬を飼うのには、意外にもお金がかかります。たとえば、飼い始めの頃には、ざっくりと次のような費用がかかります(子犬代とは別に)。
何に | だいたいいくら |
---|---|
畜犬登録 | ¥3,000 |
混合ワクチン | ¥8,000 |
狂犬病予防 | ¥3,000 |
マイクロチップ | ¥5,000 |
犬用品 | ¥30,000 |
避妊・去勢 (半年後くらいに) |
¥30,000 |
※ 住んでいる地域や犬種、商品の選び方などによって差があります
余裕をもって初期費用として、子犬代+10万円くらいを見ておくと良いでしょう。
もちろん、毎月ごはん代やペットシーツ代がかかります。また、狂犬病の予防接種やワクチン、フィラリア・ノミダニ予防などは毎年行う必要があります。病気になれば、さらに費用はかさみます。ごはんやおやつにこだわれば、年間20〜30万円かかることもあります。
5. 途中で投げ出すことはできない
一度飼い始めたら、これを10〜15年間、責任をもって続ける必要があります。嫌になっても途中で投げ出すことはできないのです。「思っていたのとちがった」という言い訳は通用しません。
まず動物病院に連れて行こう
7. 健康診断から
犬を飼い始めたらなるべく早く動物病院に連れていきましょう。はじめての病院では、健康診断をしてもらいます。
また、獣医さんにいろいろと相談してみるのが良いかと思います。『ごはんの量』や『しつけの仕方』などですね。今後の『混合ワクチン』や『狂犬病予防接種』『去勢・避妊手術』『散歩に行き始める時期』などの日程についても聞いておくのが良いかと思います。
今後も困ったことがあったり、犬の体調に異変があったときには、動物病院に相談するのがいちばんです。
ごはんについて
8. なるべく添加物が少ないものを選ぶ
ドッグフード選びはとても重要です。犬の身体は、ほぼドッグフードで作られるのです。なるべく有害な添加物や着色料、保存料などが入っていないドッグフードを選ぶようにしましょう。こちらの記事でドッグフードの選び方について詳しく解説しています。ドッグフードは完全に「安かろう悪かろう」です。
9. 体重を測ってごはんの量を決める
基本的にはドッグフードのパッケージの裏に書かれている1日あたりのごはん量を守りましょう。体重ごとに量が変わるため、いちばん初めに体重を測る必要がありますね。特に中型犬以上のサイズの犬種の子犬は、日々めきめき成長するのでこまめに計り直す必要があります。
10. はじめは3〜4回に分けてあげる
子犬は成犬と比べて消化能力があまり高くありません。また、胃が拡張してしまうリスクを最小限に抑えるため、はじめは1日のごはんを3〜4回に分けてあげるのがおすすめです。*1
11. ふやかして与える
これは獣医さんも言っていたことですが、生後3ヶ月くらいまではドッグフードを水でふやかして与えるのが良いでしょう。消化しやすくなり、体感的に量が増えるため子犬の満足感も高まります。
お湯でふやかすのはあまりおすすめできません。なぜなら、栄養素が熱で壊れてしまうからです。30分くらい前からドッグフードの容器内で水につけておけば良いでしょう。
12. おやつは対象年齢をチェック!
ワンちゃんを飼い出すと「おやつ」をあげたくなるもの。とはいえ、おやつには対象年齢が決まっています。例えば、ジャーキーなどのはだいたい成犬向けのものになっています。おやつを買うときには「◯歳〜」「生後◯◯ヶ月〜」という対象年齢をきちんとチェックするようにしましょう。
個人的におすすめなのは「和の究み」という歯みがきガムです。コレなら全成長期で与えることができます。
13. 食べさせてはいけないものを知っておこう
犬には、食べさせてはいけないものがたくさんあります。中には命に関わる物もあるので、十分に気をつけましょう。ここでは食べさせてはいけないものの代表例を紹介します。
食べちゃダメ
- たまねぎ
- にんにく
- チョコレート
- キシリトール(ガムや歯磨き粉に注意!)
- アボカド
- ブドウ・レーズン
- コーヒー(カフェインが含まれるものはダメ)
- 緑茶(かなり危険)
- 牛乳(お腹を壊してしまいます)
犬に人間の食べ物をあげるときには、必ず事前に調べるようにしましょう。これ以外にもたくさんあります!
14. 意外とヨーグルトはOK
意外と子犬時代から食べさせることができるのがヨーグルトです。腸内環境を整えてくれるうえ、口臭対策にもなります。 ただし、注意点があるので、まとめておきます。
ヨーグルトを与える時
- 乳製品アレルギーがある場合にはあげちゃダメ
- 必ず無糖のものにする
- 脂肪分が多く含まれているため、1日にあげるのは大さじ2〜3杯までに抑える
- 初めは少しだけ与えて様子を見る
しつけの基本
次に「しつけ」について知っておきたいことをまとめて紹介します。
15. してほしいことをしてくれたら褒める
しつけの基本はしてほしいことをしてくれたら褒めるです。正しい場所でおしっこができたり、ちゃんと「おすわり」ができたりしたら褒めるわけですね。
体罰は効果がないうえ信頼関係を損なうので最悪です。絶対にやめましょう。
16. 本気で褒める
とある研究結果*2によると、犬は飼い主が本当に褒めているのかどうかを分かっているのだそうです。表面的に「いい子だね」と言うよりも、感情を込めて高い声で「いぃ子だねぇ〜」と言いましょう。(恥ずかしがらずに、ハイテンションで)
17. 問題を起こしたらすぐに注意する
犬は今を生きています。そのため、問題を起こした瞬間に注意しなければ、何のことで叱られているのか理解でkません。
18. 名前を呼んで注意しない
名前とマイナスの印象を結びつけないようにしましょう。繰り返せば「名前が呼ばれるときは叱られているんだ」と勘違いしてしまうかもしれません。注意するときには「ダメ!」「NO!」というように注意の仕方を統一するのが良いでしょう。
19. トイレを間違えても叱ってはダメ
家に来たばかりの頃は、間違えた場所でトイレをしてしまうのも仕方ありません。トイレに失敗してしまったときに、してはいけないのが叱ることです。犬が「トイレをすること自体が悪いんだ」と勘違いして、飼い主に隠れてトイレをするようになるリスクがあるからです。
トイレを間違えたときには、犬を構わずに無言でささっと片付け、うまくできたときに思いっきり褒めましょう。
20. トイレに失敗したらしっかり掃除する
間違った場所におしっこをしてしまった場合には、その臭いが消えるようにアルコール除菌などもしてしっかりと拭き取るようにしましょう。臭いが残っていると、犬はその場所をトイレだと思ってしまう可能性があります。
21. 新しいペットシーツに臭いをつける
庭ではなくペットシーツがトイレになる場合、しばらくは新しいペットシーツにポンポンと少しおしっこを付けておくのがおすすめです。おしっこの臭いを嗅ぎ取り「ここがトイレかな?」と認識してくれる可能性が高まります。
22. 噛んできた/吠えてきたときに構ってあげない
噛んできたときや吠えてきたときに構ってあげると「噛めばといいことがある」と勘違いしてしまいます。注意するか、無視しましょう。別の部屋に姿を消す、というのも効果があります。
23. それでも噛んでくるときには音を使う
無視しても噛んでくるようであれば、仕方がないので裏技です。コーヒーなどの蓋付きの缶を用意して、10円玉などのコインを入れます。これを振ると嫌な音が鳴り、すぐに噛むのをやめてくれるはずです。
とはいえ、あくまでも応急処置ではあります。飼い犬に噛まれないような関係を作るのが大事なのは間違いありません。
24. あらかじめ部屋を片付けておく
噛まれては困るもの(コード類など)は噛まれない位置に置くようにしましょう。子犬を迎える前に「どこからどこまでは入って良いか」というルールを作っておき、それ以外の場所には仕切りなどを用意するのが良いかと思います(たとえば階段など)。
25. 犬と別々に寝る練習をする
犬には「サークルの中でひとりで寝る」習慣をつけておく必要があります。なぜなら寝ている間に、ベッドから落ちてしまう危険性、誤飲してしまう危険性、ひとりでは寝れないor分離不安になってしまう危険性があるからです。これはお留守番のときや、ペットホテルに犬を預けるとき、なにかあって動物病院に入院するときに困ります。
犬が成長して落ち着き、信頼関係としつけがしっかりできたなら、一緒に寝るのもアリです。
我が家の場合、子犬が家にきてから1週間ほどは、飼い主がサークルの隣に布団を敷いて寝るようにしていました。だんだんと布団の距離を離していき、最終的には別の部屋で寝られるようになりました。
なお、愛犬の分離不安を治すために実行したことについては別の記事でまとめています。
26. 夜鳴きしても相手をしない
寝ている間に犬が鳴いても反応してはいけません。鳴けば構ってくれると思ってしまうからです。心苦しくなるかもしれませんが、愛犬のためです。静かになるまで堪えましょう。
27. 綱引きで遊ぶときは注意
ロープや布などの引っ張り合いで遊ぶ場合には、飼い主が勝つ回数を多くする必要があります。さもなければ、子犬が自分の方が強いと思い込んでしまう可能性があるからです*3。また、子犬が口や歯を痛めないように、気をつける必要があります。
28. 犬をひざの上にのせておもちゃを噛ませない
まず「飼い主さんと離れるとパニックになる」というような分離不安の場合には、なるべく膝にはのせないようにしましょう。これは飼い主さんと離れても安心して過ごせるにするために必要です。
分離不安の症状が見られなくとも、膝の上にのせておもちゃを噛ませるのはやめておきましょう。これは犬が自分の方が優位だと示している行動である可能性があるからです。
29. 犬と一緒にごはんを食べない
ごはんは、飼い主たちが食べた後に与えるようにします。飼い主の食事中に欲しがっても与えるのはやめておきましょう。そのうち慣れて、食事が終わるまで我慢してくれるようになります。
30. 帰ってきたらおすわりさせてから構ってあげる
少し出かけて帰宅しただけでも、犬は大喜びしてくれるもの。犬を飼っていて最も幸せを感じる瞬間ですが、このときに一度おすわりをさせてから構ってあげるのがしつけに効果的です。なぜなら、「言うことを聞く=構ってもらえるという最大のご褒美」のように結びつけることができるからです。
31. 歯が生え替わるときは要注意
子犬の歯は、通常生後3〜6ヶ月で乳歯から永久歯へと生え変わります*3。この時期は歯が痒くなり、特にいろいろなものを噛もうとするはずです。ガムやオモチャを与えて、不快感を発散させて上げましょう。
32. 噛まれては困るものをは置かない
大事なものやコードなどは犬が触れられない場所に置くようにします。部屋の壁や柱、動かせないものには、しつけスプレー(噛んでほしくないものに吹きかける)を使うのがおすすめです。
木製のおもちゃだと、「木=おもちゃ」と認識して壁や家具をおもちゃと勘違いしてしまう可能性があります。ゴム製やロープのおもちゃがおすすめです。
33. 注意するときに怒りをあらわにしない
犬は、怒りや恐怖、弱気などの感情をもつ飼い主をリーダーとはみなさないと言います*5。注意するときには、怒りの感情を出して怒鳴りつけたりはせずに、冷静に対応しましょう。
34. マウンティングをさせない
オスでもメスでも飼い主の腕にしがみついて腰を振る動きをすることがあります。これはマウンティングと呼ばれる行為で、飼い主に自分が優位だと示している可能性があります*6。はじめは面白がってしまいそうですが、「ダメ」と言ってすぐに止めさせましょう。
35. 十分に遊んであげる
これは個人的な体験からも感じますが、犬が疲れるほどに遊んであげたり、散歩に行ってあげたりすると、犬は言うことを聞いてくれやすくなります。
犬の散歩について
36. 散歩に連れていくのはワクチンを2〜3回打ってから
飼いだしたらいきなり散歩に行けるわけではありません。他の犬やネズミのフンなどから感染症にかかってしまう可能性があるからです。おそらく混合ワクチンを2〜3回打ってからいくことになります。いつから行って良いか獣医さんに相談してみましょう。
37. ごはんを食べた直後に散歩に行かない
ごはんを食べた直後に激しい動きをすると、胃捻転などの病気になってしまう可能性があります。食後数時間ほどは、散歩は控えるようにしましょう。
38. 玄関の出入りは飼い主が先
これは、有名なドッグトレーナー「シーザー・ミラン」さんが仰ってることですが*4、玄関の出入りの第一歩は飼い主である必要があります。
39. 犬がリードを引っ張るときには立ち止まる
犬がリードを引っ張るときには、すぐに立ち止まります。また、方向転換をするのも良いかと思います。はじめは全く進めないかもしれませんが、繰り返すうちにリードを引っ張ると進めなくなることを学ぶはずです。
40. 他の犬と交流する機会を作る
散歩中に他の犬と出会ったら、相手の犬と飼い主さんの様子を見つつ、必要に応じて交流させてあげると社交性が身につきます。小さいうちに他の犬と交流できないと、他の犬に攻撃的になる可能性があります。ただし、性格や相性もあるので必ずしも「交流させるべき!」と考える必要はないかと思います。
41. フンは必ず始末
飼い犬のフンは必ず片付けるようにします。ゴミ袋とペットシーツ、ウェットティッシュなどは持ち歩くようにしましょう。オスのわんこで電柱などにおしっこしたときには、ペットボトルの水で流すのもマナーです。おしっこを流す用のアイテムも売っていますよ。
健康について
42. 「目やに」は湿った脱脂綿で取る
犬の目のまわりに目やにがついていたら、水で湿らせたティッシュや脱脂綿で拭き取りましょう。
43. 毎日、歯みがきをする
歯石がつかないように、また歯と歯茎を健康に保つために、歯みがきはできれば毎日行います。犬用の歯ブラシを使っても良いですし、濡らした脱脂綿などを指にまきつけて、こすってあげても良いでしょう。
子犬のうちから慣らすのが重要です。いずれ抜ける乳歯であっても、歯磨きになれさせるために歯磨きしましょう。
44. 定期的に耳掃除をする
大きな耳、垂れた耳を持っている犬は、とくに耳の病気にかかりやすいと言われています*3。脱脂綿や綿棒を使って、定期的に耳掃除をすると、耳垢が溜まりにくくなり、感染症にかかる恐れが小さくなります。
45. シャンプー選びにはこだわる
定期的にシャンプーをして清潔にしてあげましょう。うちのワンコの場合、もともと市販の安いシャンプーを使ったいたのですが、どうにもフケが出てしまっていました。
そこで、獣医さんの勧めでオーガニックシャンプーに変えたところ、途端にフケが出なくなりました。やはりシャンプー選びはとても大事です。
ちなみに新しく使うようになったのはオーガニックホハボ・シャンプーというものです。
46. 定期的にブラッシング
日常的にブラッシングをすることで、犬の皮膚の異常や、ダニやノミにすぐ気づくことができます。お散歩後にシャンプータオルで体を拭いてあげるのもおすすめです。
47. 犬に異変があったら病院に連れていく
たとえば、次のような症状を起こした場合には、動物病院に連れていきましょう。
- 咳(必ず病院へ)
- 下痢(1〜2回で済まない場合)
- 嘔吐(血が混じっていたらすぐに病院へ)
- 尿が濁っている(細菌性膀胱炎の恐れあり)
- 継続して食欲がない
- ぐったりして食欲がない
48. 犬も車酔いする
犬も車酔いします。車にのせるときは「急ブレーキや急発進しない運転をする」「こまめに休憩をとる」などの配慮をしましょう。「ケージ内だと酔いやすい」ということもあるみたいです。
うちのワンコの場合、座席用の大きなシートカバーを購入し、後部座席を犬が自由に動き回れるようにしてからは、酔って吐くことはなくなりました。
その他、犬を飼うときに知っておきたいこと
49. 去勢や避妊手術の助成金がもらえる地域がある
お住いの市町村によっては「去勢」や「避妊」の手術の際に補助金がもらえることがあります。以下のリンク先ページで補助金がもらえる市町村がまとめられています。
ぜんこく 犬猫助成金 リスト
役所に畜犬登録に行ったときに聞いてみるのも良いでしょう。
50. 思考錯誤しながら育てていく
犬によって、ベストな飼い方やしつけの仕方は変わるはずです。インターネットの記事は参考程度にとどめ、獣医さんに相談しながら、試行錯誤しながら愛犬を育てていきましょう。