記事内に商品プロモーションが含まれる場合があります
料理していると鍋に浮いてくる「アク」。取ったほうがいいというのはなんとなく知っていますが、アクって結局なんなのでしょうか。
この記事では、アクの正体と取り方のコツをイラスト付きで解説します。
1. 灰汁(アク)とは何?
アクとは、「野菜のえぐみや渋み」また「魚やお肉の臭み成分」の総称です。
アクの多い野菜を切って、断面のアクが空気に触れると、酸化して変色してしまいます(たとえばナスなどですね)。お肉や魚のアクは加熱すると煮汁に溶け出し、臭みとなります。
つまり、野菜でも肉・魚でも、アクをとらずに料理すると料理の風味を損なうのです。
2. アク抜きの効果
アクは臭みやえぐみとなるので、アクをきちんととることで、料理から雑味が消え、さらに見栄えよく作ることができます。
また、肉のアクには脂肪分も含まれるので、こまめなアク抜きにより、余分なカロリーをカットすることもできます。
アク抜きにより臭みやエグミが取れ、見栄えもよくなる!さらにカロリーカットの効果も。
3. 野菜のアクの取り方
野菜の場合と、肉・魚の場合でアクの取り方は異なります。まずは野菜から。
野菜は主に水にさらしてアクを抜きます。葉物野菜とその他根菜類などの野菜では、また方法が異なります。
アクの強い根菜類などの野菜
いも類やごぼうなどの根菜類やナスは、切り口が空気に触れると変色するので、切ったら水につけてアク抜きしましょう。
レンコンを真っ白に仕上げたいときには、酢水につけると効果的です。なお、水につけすぎると風味が抜けてしまいますので、水にさらすのは5分〜10分くらいにしましょう。
葉物野菜や山菜など
ほうれん草や山菜などは、熱湯で茹でてアクを抜きます。茹で上がって柔らかくなったら取り出して水にさらし、残ったアクも除きます。
4. 肉・魚のアクの取り方
肉や魚は、煮ると煮汁に茶色あるいは白の泡が出てきます。これがアクで、臭みや濁りのもとになるので取り除きます。
専用のアク取りの道具か、お玉ですくってもOKです。お玉ですくう場合は1回ずつ流水で流して、鍋にアクが戻らないようにしましょう。
アクが出始めたら一度強火に
アクが出てきたら一度強火にするとアクが中心に集まってくれるので、一気に取り除くことができます。その後は元の火加減に戻して、アクがまだ出るようなら取りましょう。
長い時間強火にしておくとアクが散って煮汁に混ざってしまうので、1度か2度アクを取ったら忘れずに火加減を戻しましょう。
アクは全部取る必要がある?
細かいアクは無理に全て取りきろうとしなくても大丈夫です。泡がある程度かたまりになったら取り除くくらいで問題ありません。
アクを出にくくする方法
鍋物に入れる肉や魚は、表面の色が変わる程度に熱湯にくぐらせて下茹ですると、鍋のなかでアクが出にくくなります。お客さんに出す鍋の場合は、見栄えがよくなりますのでおすすめです。
また、鍋のときのアク取りには、網じゃくしを使うとスマートです。(お玉は取り分けに使用しているので)。
アク取り網じゃくしまとめ
アクは不要な雑味であり、地味なアク取り作業がおいしい料理につながるということがわかりました。今後、料理の際には面倒くさがらず、ぜひアク抜き・アク取りをしていきましょう。
- アクは野菜のもつ渋みやえぐみ、肉や魚のもつ臭みなどの成分の総称。
- アク抜き・アク取りは料理から雑味を消してよりおいしくする効果や、肉の場合は余分なカロリーカットの効果がある。
- 野菜は水にさらしたり、茹でたりしてアクを抜く。肉や魚は煮汁に浮いたアクをお玉などで取り除く。