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今回は最近話題のレンタルサーバー
ConoHa WING(コノハ ウィング)で爆速のWordPressサイトを作る手順をくわしく紹介します。
ConoHa WINGとは?
2018年9月に登場した共用レンタルサーバーです。初心者がWordPressでブログやメディアを作るのであれば現状いちばんおすすめできるサーバーです。
ConoHa WINGは「ConoHa VPS」とは別のサービスなので注意しましょう。
ざっくりと説明すると、VPSというのは、たくさんの権限を与えてもらい、独自のアプリケーションを動かすことができるサーバーです。自由にいろいろなことができる分、難易度は高めです。
一方でConoHa WINGは共用のレンタルサーバーで、運営さんが「このOSで、このアプリケーションを使って…」という設定をよしなにしておいてくれます。サーバー設定の自由度は低いですがWordPressでブログやメディアを作るには十分です。初心者でも使いやすく、料金も安めなのでWordPressでWebサイトを作るならWINGの方を使いましょう。
ここではConoHa WINGの魅力を簡単に紹介します。
魅力1:スピード
ConoHa WINGのいちばんの魅力はスピードの速さです。ユーザー体験とSEO、どちらの観点からもページの表示速度はとても重要です。
↑「国内でレンタルサーバーの中で処理速度が最も速い」という結果が出ています(2019年7月 GMOインターネットの自社調査より)。

この記事の最後でかんたんな速度の計測結果を載せていますが、期待以上の速さでした。
中級向け:なぜ速い?
少し難しい話なので参考までに。ConoHa WINGの「高速な処理速度」を実現しているのは例えば以下のポイントです。
- LiteSpeed LSAPI⇒優秀なPHPの実行環境。効率的な「Fast CGI」という仕組みよりさらに処理が速い
- nginx⇒未だに主流であるApacheより処理能力が高く、同時アクセスに強い
- HTTP/2に対応⇒画像やCSSなどのファイルを並列で(同時に)読み込むことが可能
- コンテンツキャッシュ・オプション⇒ConoHa WINGのオリジナル機能。ページデータをキャッシュしておくことコンテンツの読み込み時間を短縮
魅力2:操作が分かりやすい・WordPressの設定が簡単
比較的最近登場したサービスということもあり、管理画面や操作システムが他社サービスと比べてシンプルで分かりやすくなっています。
レンタルサーバーの管理画面はたいてい複雑で分かりづらいので、直感的に操作できるのは大きな魅力です。
また、ConoHaWingには、初心者でもとても安心な「WordPressかんたんセットアップ」という仕組みがあります。
通常、別々に契約・設定を行う必要のある以下のものを、まとめて契約・設定できるという便利なものです。
- サーバー
- 独自ドメイン
- WordPress
- WordPressテーマ
- 独自SSL

魅力3:料金プランが親切
大きくわけて、1時間単位から契約できる「通常プラン」と、長期契約プランの「WINGパック」の2パターンがあります。
共通点は?
まず、初期費用が無料です。他のサービスだと初期費用に3000円ほどかかったりするので、気軽に始めやすいです。
また、サイトの信頼性が上がる独自SSLが無料なのも嬉しいポイントですね。
通常プランの場合
1時間単位の料金体系で、月額の上限もあります。(最安プランで1ヶ月1452円〜)
プランの変更がしやすいのがメリットです。アクセスが多い時期にプランを上げて、アクセスが落ちたらプランを下げるような運用ができます。
また、1時間単位の料金体系なので「月終わりに契約すると損」ということがありません。
WINGパックの場合
3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月・36ヶ月、のように契約期間があるものの、長くなればなるほど安くなってお得です。
たとえば、12ヶ月プランなら33%オフで月額1000円を切るので、かなりお得です。長期契約するならダントツでお得なレンタルサーバーと言えるでしょう。
さらに、最大初月無料で使えたり、独自ドメインが無料で設定できたり、WordPressテーマをお得に購入できたりと、メリットが多いです。


ちなみに毎月の料金自体は他社サービスとだいたい同じ相場です。例えばエックスサーバーのスタンダードプラン(3ヶ月契約の場合)とConoHa WINGのベーシックプランはどちらも月1,300円程です。
魅力4:WordPressサイト運営に必要なものが揃っている
WordPressサイト運営に必須な機能だけでなく「かゆいところに手が届く」というような機能がそろっているのも魅力的です。個人的に嬉しいのは以下のような点ですね↓
その他の魅力
- 追加料金なしで独自SSLを使える→簡単にhttps化できます
- 追加料金なしで自動バックアップ→設定しなくても定期的にバックアップを取っておいてくれます。ただしデータを復元するときには
お金がかかります⇒無料になりました!これは嬉しい! - モニタリングと自動プランアップ→サーバーに負荷がかかっている場合にメールやSlackで通知を飛ばしてくれます。設定すれば負荷が高くなったときに自動でプランを上げてくれます(詳細)
個人的にConoHa WINGを使う中でも不満を感じる点はありませんでした。WordPressでブログやメディアを手軽に作るならConoHa WINGはベストの選択肢と言えるでしょう。
ConoHa WINGでイチからWordPressサイトを作る手順
WordPressテーマにSANGOを使う場合は、下のリンク先をご覧ください。SANGOはConoHa WINGと連携しているため、このページで紹介している手順よりもっと簡単に導入できます!
ここから実際にConoHa WINGでWordPressサイトを作り、最低限の設定を完了するまでの手順を解説します。
- ConoHaWING申し込み約10分
- WordPressかんたんセットアップ約5分
- ConoHaからWordPressへログイン約5分
- WordPressの設定約10分
- 基本設定約5分
手順1:ConoHa WINGに申し込み
下のボタンからConoHa WINGへの申し込みページに飛ぶことができます。
ページを開いたら、[今すぐお申し込み]をクリックします。
1-1. プランを選択
まずはプランを選択しましょう。デフォルトが「WINGパック」になっており、「通常プラン」に変更もできますが、3ヶ月以上契約するならWINGパックが確実にお得なのでそのままで大丈夫かと思います。
「契約期間」と「プラン」を選びましょう。
1-2. テーマを選択
続いて、下にスクロールするとWordPressテーマを選択することができます。選んで、右上の「次へ」をクリックします。
ここでテーマを選択・購入するメリットは大きいです。ConoHaWingと提携していて通常よりお得に導入できるのと、設定がとても簡単にできるので、テーマを利用するつもりならここで選択してしまうのがおすすめです。
ちなみに、後からテーマを変更するとなると手間なので、最初にしっかり吟味して選んでしまう方がよいかと思います。

1-3. アカウント情報を入力・登録
ConoHaのアカウントを作成します。はじめての方は画面に従って、そのまま入力していけばOKです。ConoHaのアカウントを持っている場合は、上のタブで切り替えてログインしてください。
1-4. 電話/SMS認証
電話またはSMSで認証を行います。電話番号を入れて、下の青いボタンのどちらかを選んでクリックし、音声や画面に従って認証しましょう。
1-5. 支払い方法の設定
クレジットカード(自動で支払い)またはConoHaチャージ(プリペイド式)を利用できます。
上のタブで切り替えができます。クレジットカード利用の場合は、そのまま入力しましょう。
「ConoHaチャージ」は、あらかじめコンビニ支払いや銀行振込等で任意の金額をチャージしておき、そこから支払うシステムです。

1-6:確認・申し込み
最後に、申し込み内容の確認をします。
下にスクロールして内容を確認し、問題なければ「お申し込み」をクリックしましょう。
以上でサーバーの申し込みの手続きは完了です。続いて、WordPressを使うためのセットアップをしていきます。
手順2:「WordPressかんたんセットアップ」で設定する
さて、WordPressを使うために契約・設定が必要な以下のものですが、1つ目の「サーバー」の契約が完了しました。続いて、残りのものを「WordPressかんたんセットアップ」で設定していきます。
- サーバー(←手順1で契約完了)
- 独自ドメイン
- WordPress
- WordPressテーマ
- SSL
サーバーの申し込みが完了するとこの画面になるので、WordPress簡単セットアップを行っていきます。

他のサーバーからの移行の場合は、ここのタブで切り替えます。新規の場合は、そのままの画面でOKです。
まずはここで独自ドメインを設定しましょう。
ドメインとはWebサイトのインターネット上の住所のようなものです。例えば、今見ているこのページのドメインはsaruwakakun.com
です。早いもの勝ちで、他の人と同じドメインを使うことはできません。
あとから変更したりするのは面倒なので、しっかり決めましょう。
続いて、作成するサイト名を入力しましょう。後から変更することも可能です。
WordPressのアカウントを作成します。アカウント名とパスワードを設定しましょう。完了したら、下の「確認画面へ」をクリックします。
このWordPressのアカウント名とパスワードは、後ほどWordPressの管理画面にログインするときに必要なので、忘れないよう保存しておきましょう。
内容を確認し、問題なければ「設定」をクリックします。
これで、「ConoHaWingでサーバーを契約し、WordPressのアカウント作成が完了」です。
申し込み後、このような画面が表示されるので、必ず保存しておきましょう!
手順3:ConoHaからWordPressの管理画面を開く
続いて、WordPressの管理画面を開いてみましょう。
ConoHaの管理画面は、上のタブで「ConoHaWING」に切り替えできます。ちがう画面になっている場合は、「WING」をクリックしましょう。
左の「サイト管理」をクリックしたら、「サイト設定」をクリックします。
WordPressのURLをクリックすると、下にメニューが開くので、その中から「管理画面URL」をクリックしてください。
すると、ログイン画面になります。ConoHaWING申込時の「かんたんセットアップ」で自分で登録したユーザー名と、パスワードを入力してログインしてください。
このような画面が表示される場合は、まだConoHa側での処理が完了していないだけなので、しばらく時間を置いてからリトライすれば大丈夫です。
これで、WordPressのログインができました!
手順4:WordPressの設定を行う
続いて、あらかじめやっておくべきWordPressの設定をすすめましょう。
パーマリンクを設定
パーマリンクとは、「Webサイト内の各記事のURL末尾」のことです。
左メニューの「設定」から「パーマリンク」をクリックします。
いくつか選択肢がありますが、「投稿名」がおすすめです。クリックして選択し、下の「変更を保存」をクリックしましょう。
「投稿名」にすると、記事作成画面でURL末尾を好きな文字に設定できます。記事(ページ)を作成したときに、その記事を表すわかりやすい・短い単語をURL末尾に設定するとよいでしょう。
テーマを有効化する
続いて、デフォルト状態のサイトに、WordPressテーマを反映します。
左メニューの「外観」をクリックして、「テーマ」をクリックします。
ConoHaWING申込時に選択したテーマが表示されていると思うので、マウスをのせて表示される「有効化」をクリックしましょう。
なお、デザインカスタマイズ用の「子テーマ」があるテーマの場合は、子テーマを有効化するようにしましょう。(親テーマはインストールされているだけでOK)
有効化されているテーマはここに表示され、「有効化」と下に表示されます。
これで、WordPressテーマをWebサイトに反映できました。
サイトタイトルと説明文を設定
続いて、Webサイト名と、検索結果で表示されるサイトの説明文を設定します。
左メニューの「設定」→「一般」をクリックします。
サイトタイトルは「かんたんセットアップ」のときに入力したものが表示されているので、必要に応じて変更してください。「キャッチフレーズ」はサイトの内容を短い文章で説明しましょう。
下にスクロールして、「変更を保存」をクリックすればOKです。
独自SSLの設定の確認
ConoHaWINGでWordPressを使うと、独自SSLは自動で設定完了しています。
通信が安全になるだけでなく、SEO面での効果も(わずかですが)あるとされています。
念の為、きちんと独自SSLが設定されているのかの確認方法や、どこから設定するのかだけ解説しておきますね。
ConoHaの管理画面からの確認方法
ConoHaのコントロールパネルから、独自SSLを設定できます。
左メニューの「サイト管理」→「サイトセキュリティ」で、「独自SSL」をクリックし、開いたメニューを確認します。
デフォルトでONになっていると思うので、ここが「利用中」となっていれば問題ありません。
URLのチェック
ついでに、サイトを開いてURLをチェックしてみましょう。
WordPress管理画面の左上の家マークをクリックし、「サイトを表示」をクリックしましょう。
するとWebサイトが表示されるので(まだなんのカスタマイズもしていないのでシンプルです)、URLをコピペするなどしてチェックしてみましょう。
「https://○○」となっていれば、独自SSLの設定はばっちりです。

手順5:ConoHa WINGで基本的な設定を済ませる
ConoHaWINGのコントロールパネルから設定を確認しておくべき項目について、解説します。
キャッシュの設定を確認する
キャッシュの設定は、「サイト管理」→「高速化」をクリックし、上のタブで「キャッシュ」を選択します。
コンテンツキャッシュとブラウザキャッシュの設定が折りたたまれているので、クリックすれば開きます。
コンテンツキャッシュ設定
ConoHa WINGの「コンテンツキャッシュ」とは「完成したページデータをまるっとサーバーに保存しておいて、次に同じページにアクセスがあったときにすばやくデータを返す」仕組みです。
ONにすると表示速度は速くなるが…
ONにすることでサーバーの反応が速くなりますが、使用には注意が必要です。ページデータごとキャッシュ(一時保存)されるため、WordPress側でデザインを変更したり、記事を公開したり、削除したりしたときにも古いページデータが表示されてしまう場合があります。問題が生じた場合にはオフにしましょう。

少なくともカスタマイズしているときには無効にしておかないと「あれ?変更が反映されていない」ということになります。
キャッシュプラグインと併用しない
「コンテンツキャッシュ」はキャッシュ系のプラグイン(「WP Fastest Cache」や「WP Super Cache」など)と同じようなことをやっています。これらを併用するメリットは無いうえ、問題が生じる可能性があるので一緒に使わないようにしましょう。
ブラウザキャッシュ設定
ブラウザキャッシュ設定を[ON]にすると、読者のブラウザに「CSSや画像ファイルを保存しておいて!次同じファイルにアクセスがあったときには読み込み直すのではなく保存したものを使って!」という指示が出されます。
そのブラウザではキャッシュ(一時保存)されたファイルがあれば、ネットワーク通信を行わずにファイルを表示されるようになるため、表示速度が上がります。
カスタマイズが終わったらONにしよう
デザインのカスタマイズをする場合にはCSSがブラウザにキャッシュされてしまうので、カスタマイズがある程度終わってからONにすることをおすすめします。
以上でConoHa WINGの設定も完了です!
手順6:WordPressのおすすめ設定
ここからはサーバー関係なくWordPress共通の操作です。「そもそもWordPressがどんなものなのか分からない」という方は、下の記事を参考にしてみてください。
さらに高速化するためのプラグインを入れる
ConoHa WINGで作られたサイトは読み込みが速いですが、せっかくならさらに読み込み速度を上げてみましょう。個人的におすすめなのは、Autoptimizeというプラグインです。
インストール手順
WordPressダッシュボード⇒プラグイン⇒新規追加⇒「Autoptimize」で検索⇒[今すぐインストール]⇒[有効化]
その後、Autoptimizeの設定を開き[HTML コードを最適化]や[CSS コードを最適化]の最適化にチェックを入れて保存しましょう。
このプラグインを使うと、HTMLやCSSなどのソースコードを内容を保ったまま圧縮してくれます。読み込まれるファイルの容量が小さくなるのでさらなる高速化につながります。

ConoHa WINGの速度計測の結果
これはあくまでも1つの事例に過ぎませんが、ConoHa WINGとエックスサーバーで全く同じコンテンツ(同じ内容のデータベース)かつ同じ設定で比較を行ったところ、サーバーの応答速度は以下のようになりました。※5分おきに10回計測を行い、中央値をとりました。
- エックスサーバー:0.119(秒)
- ConoHa WING:0.054(秒)
サーバーの応答速度に2倍以上の差がでました。
ちなみに
- 10記事入れた状態
- テーマSANGO(カスタマイズなし)
- Autoptimizeプラグイン使用
- ConoHa WINGのブラウザキャッシュON
という状態でPageSpeed Insightsで計測すると、以下のような結果になりました(こちらも時間帯や環境による一例です)。
(↑PC表示。モバイルは95点)
しばらくConoHa WINGを使っていますが、体感速度も速く満足しています。表示速度はユーザー体験に直感するので「速さは正義」ですね。