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今回は卵に含まれる「カラザ」とは何なのか、食べてもよいのか、取り除くべきなのかについて解説します。
1.カラザとは何?役割は?
「カラザ」とは、たまごを割ったときに卵白に混じって現れる、 白いひも状のものです。卵白よりも白みが強く、箸でつまみ出せるくらいはっきりと卵白と分離しています。
カラザの役割
カラザは、 卵黄をたまごの中央につなぎとめ、衝撃から守る役割があります。よくハンモックに喩えられます。
殻の中が卵白で満たされ、その中央に卵黄があります。カラザで卵黄をたまごの中心に繋いでおかないと、この卵黄があっちこっち動き回り、下手すると破損してしまいます。※ この図は卵の内部をかなり簡略化して描いてあります。
卵黄はたまごがひよこになる上での重要な栄養源なので、カラザと卵白でしっかりと守られているというわけです。
2. カラザは取り除くべき?
カラザは食べても問題ありません。むしろ、シアル酸という免疫力向上効果などをもった成分が含まれるので、食べた方がよいくらいです。
シアル酸は免疫力を向上させる効果や美肌効果、さらに育毛効果もあり、母乳にも含まれる成分です。カラザに含まれる少量のシアル酸を摂取したところで劇的に効果が得られるわけではありませんが、全く摂らないよりはよいので、 わざわざ手間をかけてシアル酸を含むカラザを取り除く必要はないでしょう。
ただし、カラザはたまごを溶いてもきれいに混ざらないため、たまご料理を作ったときに食感が残ります。生で食べるときにはどぅるんっとして嫌な方も多いのでは。食感が気になる、きちんと丁寧にたまご料理を作りたい、というのであれば、取り除いてもOKです。
…全部食べてほしいけどね
美肌にいいって聞いたからシアル酸について調べてみたの。シアル酸は母乳に150mg含まれてるけど、カラザには1000mgも含まれてるんだね〜。カラザの方が母乳よりすごいじゃない!
その解釈はどうかと思いますよ。その数字、 100gあたりの含有量じゃないですか?
あ、ほんとだ・・・たまご1個にはカラザなんてちょっとしか入ってないから・・・
そう、カラザを100g摂取するためには、何個もたまごを食べなくてはなりません。カラザにシアル酸が含まれているからといって、カラザを熱心に食べるよりも、日々の生活習慣を改める方がよっぽど健康にも美肌にもよいですよ。
つまり、楽して健康になれる食品なんてないってことね・・・ジョギング始めようかな。
そういうことです。また、カラザだけじゃなくてたまご自体にもシアル酸は含まれてますので、たまごを食べること自体はいいことですよ…
まとめ
- カラザは卵黄を固定し、衝撃から守るはたらきがある。
- カラザは食べてOK。
- 食感が残るのが気になるなら、取り除くとよい。
- 健康のためにはカラザに含まれる微量のシアル酸を必死に摂取するより、生活習慣を改めるべし。
参考
たまご博物館
たまごについて、生物学や経済学などの多方面から詳しく解説されています。
参考
インフルエンザとツバメの巣|株式会社フード・ペプタイド
シアル酸について詳しく解説されています。北里大学初のベンチャーのHPです。