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このページでは、決済用預金について解説します。メリットやデメリット、手続き方法について説明します。
1. 決済用預金とは?
決済用預金とは、次の3つの条件を満たした預金口座のことです。
- 無利息であること
- 預金者がいつでも払戻しを請求できること
- 決済サービスに利用できること
ひとつずつ見ていきましょう。
決済用預金は「無利息」
通常、銀行にお金を預けていると0.001%程度の利息がつき、少額ですがお金を受け取ることができます。しかし、決済用預金にはこれがありません。
「預金者がいつでも払戻しを請求できる」とは?
簡単に言うと、「いつでも預金口座からお金をおろすことができる」ということです。
「定期預金」は決まった時期にしかおろせないので、これに該当しません。
「決済サービスに利用できる」とは?
簡単に言うと、「何かの料金を支払いたいときに、その口座から引き落とし等で支払うことができる」ということです。例えば、電気料金の引き落とし口座として設定する、などです。
2. 決済用預金と通常預金の違い
通常の預金から決済用預金に変更した場合、以下のような変化が生じます。
- 無利息になる
- 預金が全額保護される(銀行が潰れても全額返ってくる)
これらの特徴以外は、通常の普通預金と同様です。普通にお金を引き出すこともできますし、他の預金口座へ送金もできます。
通常の預金口座から簡単に変更できる?
すでにある預金口座を決済用預金に変更することは、簡単に可能です。もちろん、新規でいきなり決済用預金口座を作ることもできます。
口座番号等は変わる?
決済用預金に変更しても口座番号は変わりません。すでに給与の振込先等として設定している場合でも、そのままで大丈夫です。何も手続きは必要ありません。
通帳やキャッシュカードはどうなる?
通帳、キャッシュカードは基本的にそのまま使えます。ただし、銀行によっては決済用預金口座専用の通帳やカードに切り替えることもできます。
個人でも団体でも利用できる?
通常の預金口座同様、法人はもちろんのこと、個人でも団体(マンション管理組合など)でも利用できます。
3. 決済用預金のデメリット
決済用預金のデメリットですが、預金者にとっては「特にない」と思われます。挙げるとすれば、「無利息であること」でしょうか。
ただ、預金の利息はほとんどの銀行で0.001%程度です(ネット銀行で条件によっては多少高い場合もありますが)。1000万円を1年預けても100円です。この程度なら、たとえ受け取れなくてもデメリットとは言い難いです。
それよりも、預金全額保護のメリットの方が大きいと思います。
4. 決済用預金のメリット
決済用預金のメリットは、「預金全額が保証されること」です。1000万円以上預けた銀行が万が一倒産した場合、その効果が発揮されます。
通常の普通預金なら?
通常の口座だと、万が一銀行が潰れてペイオフが発動された場合、預金は1000万円までしか保護されません。
1000万円を超えた分は、銀行の倒産時の経営状態によって返金されるため、全額返ってこない場合があるのです。
決済用預金なら?
決済用預金の場合、預けている全額が保護されます。そのため、銀行が倒産してしまったとしても1円も失うことがありません。
銀行の経営が順調とは言えない時代です。まとまった金額を預けている場合は、決済用預金にして全額保護対象にする、などの対策をしておくのもよいでしょう。
5. 決済用預金への変更手続き
まず、銀行によって「決済用預金」の具体的な名称は異なります。なので、いろいろな預金名があってよく分からなければ、銀行の窓口へ行って「決済用預金に変更したい」と伝えると簡単です(僕もそうしました)。
基本的には窓口で手続き
基本的には銀行窓口で手続きすることになります。(収入印紙代として200円程度が必要)
しかし、銀行や預金者の条件によっては、郵送やインターネットでも変更手続きができます。インターネットバンキングなら、web上で手続きできるものもあります。
とはいえ、預金口座の種類も複数あることが多く(それぞれなにかしらの特典があったりします)、分かりづらい部分もあるので、窓口へ行って説明を受けるのがおすすめです。
銀行 | 参考リンク |
---|---|
三菱UFJ銀行 | 普通預金[決済専用無利息型] |
みずほ銀行 | みずほ普通預金(無利息型) |
三井住友銀行 | 決済用普通預金口座 |
りそな銀行 | りそな普通預金(決済用) |
ゆうちょ銀行 | 振替口座 |
なお、上記以外のご利用中の銀行について、決済用預金の制度が必ずしもあるとは限りません。銀行のホームページ等を確認しましょう。
まとめ
決済用預金は「無利息」ですが、1000万円を超える金額についても保証してくれます。ペイオフ対策として有効なので、預金が増えてきたら、決済用預金への変更も検討してみましょう。
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