
この記事では「SEOに強いブログ記事の書き方」を丁寧に説明していきます。
SEOに強い記事の書き方 11のコツ
1. 基本的なタグの使い方をマスターしよう
まず、ブログで記事を書くときによく使うタグを整理しておきます。ご存知の方は、読み飛ばしてください スキップする
記事内で使われるタグについて
そもそも、このタグというのは、<●●></●●>という形で文をはさむことで、その部分のデザインを変えたり、検索エンジンに「この文章はこういう役割なんですよ!」と伝えたりするモノです。
SEOを強化したければ、基本的なタグを知っておこう
ブログサービスではこのタグ付けを自動でやってくれるので、タグのことを知らなくても記事を書くことができます。しかし、知っていた方がSEOに強い記事を書きやすくなります。

このタグは「HTML」というコードの中で書かれるモノです。HTMLは実際に見るページでは変換のうえで表示されます。そのため、記事を読みにきた人がこのコードを目にすることは基本的にありません。
ブログを書くときに使う基本的なタグ
- <h1>〜</h1>最も大きい見出し。記事タイトルに使われる設定になっているブログが多い。
- <h2>〜</h2>記事内の「大見出し」としてよく使われる。
- <h3>〜</h3>記事内の「中見出し」としてよく使われる。同じようにh4、h5…タグもあり。
- <p></p>本文(通常の文章)はこのタグではさむ
- <a href="リンク先のURL">〜</a>はさまれた部分がリンクとなる。後ほど注意点を説明します。
- <img … />画像を指す。後ほど注意点を説明します。
- <blockquote>〜</blockquote>引用を表す。後ほど注意点を説明します。
2. SEOに強い記事構成を心がけよう
それでは、ブログの記事構成を考えてみましょう。テーマや記事の文量にもよりますが、たとえば次のような構成は理想的でしょう。
論理的な記事構成に
ポイントは文章をテーマごとにカタマリに分けて、論理的な階層をつくることです。まず、記事の内容を数個の大セクションに分けましょう。大セクションの頭には「h2タグではさまれた大見出し」を書きましょう。
さらに、その大セクションの中で、さらに内容を分けた方が分かりやすいと感じたら、中セクションを作ります。中セクションの先頭には「h3タグではさまれた中見出し」を書きましょう。さらに細かくカタマリを分けたい場合は、必要に応じてh4、h5タグを使いましょう。
たとえば、この記事の場合、次のような構成になります。

論理的な構造にするSEO的な意味
まず、グーグルさんがブログにまわってきたとき(クロールするとき)に、筋の通った構成の記事は高く評価されやすくなります。構成がぐちゃぐちゃな記事は評価されにくいと言い換えてもよいでしょう。
そして何より、筋の通った構成にすると読みやすくなります。読みやすさはユーザーの「満足度の向上」「離脱率の低下」につながるので結果としてSEOが強くなります。

3. 正しい見出しの使い方をマスターしよう
見出しの使い方にはルールがあります。ここでは見出しの基本的なルールと、SEOを考えた見出しの書き方について説明します。
<h1>見出しは1ページに1回しか使わない
ほとんどのブログサービスでは、<h1>見出しは記事タイトルに使われるように設定されていると思います。気になる方は、以下の手順で見てみましょう。
タイトルがどのタグに挟まれているか確認する方法
手順1:タイトルを選択
ブログの記事ページを開いて、タイトル部分を選択しましょう。
手順2:右クリックで[検証]
右クリックして「検証」を選びます。これはグーグルクロームの場合です。FireFoxなら「要素を調査」、InternetExplorerならキーボードの「F12」を押しましょう。
手順3:コードの閲覧画面がひらく
タイトル部分のあたりのコードが表示されるはずです。
手順4:よく見ると…
タイトルは、h1タグではさまれている事がわかりますね。
これで、タイトルで<h1>見出しが使われていることが確認できました。1ページにつき1回しか<h1>は使ってはいけないので、ブログの記事の中身には<h2>、<h3>、<h4>を使うようにしましょう。
なお、詳しい検証機能の使い方はこちらの記事で解説しています。

<h2>〜は記事内で何回使ってもOK
ただし、以下のルールを守るようにしましょう。
<h2>、<h3>、<h4>の順で見出しを使う
さきほどの記事構成の説明の通り、まず、<h2>を使いましょう。その次に、<h3>を使いましょう。もっと細かく分けたくなったときにようやく<h4>を使いましょう。ブログの冒頭でいきなり<h4>を使うのはNGです。
デザインのために見出しを使わない
見出しは常に「見出しとしての役割のため」に使いましょう。見栄えの良さのために、見出しタグを乱用するのはNGです。
SEOのために見出しにキーワードを入れる
SEOを考えるのであれば、見出し文に「検索流入を狙いたいキーワード」をいれましょう。これは、見出し内のキーワードは相対的に重要だとみなされるからです。

たとえば「映画」というキーワードを強くしたければ、<h2>2016年ベスト映画は「この世界の片隅に」で決まり</h2>というふうにするわけですね。
ただし無理やりキーワードをつめこまない!
読む人が分かりやすい見出しにすることが何よりも大事です。読みやすく、分かりやすい記事を書くこと以上に効果のあるSEO対策はないのです。

なお、見出しの詳しい使い方はこちらの記事で解説しています。
4. 画像の貼り方を知っておこう
ブログ内には、写真やイラストをたくさん使いましょう。
写真を使うと、内容が記憶に残りやすくなる
文章による記憶は短期的にしか続かず、画像やイラストによる記憶は、長期的に記憶される傾向があります。また、写真や図を1枚でも入れておくと、文章の内容まで記憶しやすくなります。文章の内容を画像に紐付けて記憶することができるからです。
写真を使うと、単調に見えにくくなる
ネットに情報が溢れている中、読み手は文章を読むより速く理解できるイラストや画像を好みます。また文字だらけで単調だと感じられてしまえば、途中で読むのをやめてしまう可能性があります。
SEOのためにalt属性を入力しよう
alt属性とは、画像の<img…>タグの中に入れる情報の1つで「代替テキスト」とも呼ばれます。何らかの理由で画像を読み込めなかったときに、代わりにこの「代替テキスト」を表示させるのですね。そのため「この画像はこんなことを表してますよ〜」ということを簡潔にこのalt属性に書くのです。

SEO的にも書いておいた方が良いでしょう。検索エンジンがまだ画像の内容を読み取り、評価することができないので、このalt属性から画像の内容を把握していると考えられるからです。
alt属性(代替テキスト)の入力の仕方
WordPressをお使いの場合は「メディアを追加」するときに「代替テキスト」欄に入力すればOKです。

はてなブログなどのサービスでは、代替テキストを入力する欄がありません。仕方がないのでHTMLを直接編集しましょう。手順を以下にまとめておきます。
例)はてなブログで画像のaltを入力する方法
記事の編集ページを開き、HTML編集をクリックしましょう。
この中の画像タグ(img)の中身を編集していきます。
<img
class="hatena-fotolife"
title="f:id:tsukuruiroiro:20160924105902j:plain"
src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/...jpg"
alt="f:id:tsukuruiroiro:20160924105902j:plain"
/>
<img〜
というのが画像タグです。自動設定では、altによくわからないコードが入ってしまっています。
<img
class="hatena-fotolife"
title="f:id:tsukuruiroiro:20160924105902j:plain"
src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/...jpg"
alt="図・グラフ一覧"
/>
altの中を書き直します。画像を簡潔に表すキーワードを入れましょう
画像やイラストはどこで手に入るの?
無料で利用できる写真素材サイトや、イラスト素材サイトは以下の記事でまとめています。よかったら参考にしてみてください。
5. リンクを貼るときのポイントを押さえよう
さて、次は正しいリンクの貼り方を説明していきます。まず予備知識から。
たとえばウェブとインターネットの違い というリンクがあります。これをクリックすると飛ぶリンク先ページは「https://saruwakakun.com/it/web/www」です。一方で、クリックするボタンは「ウェブとインターネットの違い」という文になっていますね。この文は一般的に「アンカーテキスト」と呼ばれます。
アンカーテキストにキーワードを入れよう
アンカーテキストは、リンク先の記事タイトルと同じにする必要はありません。
アンカーテキストは検索エンジンにより「リンク先ページの内容を表すもの」として認識されます。そのため「こちらの記事が参考になります」よりも「ウェブとインターネットの違い」というアンカーテキストの方が「ウェブ」「インターネット」「違い」というキーワードが入って、リンク先ページのSEO的には良いわけですね。外部のページをリンクするときも、関連記事などでブログ内部にリンクするときにも、アンカーテキストには「リンク先の内容」を表し、かつ「キーワード」が含められると良いでしょう。

ただし、こちらも明らかに狙ったキーワードだとペナルティを受ける可能性があります。読む人が自然だと感じられるものにしましょう。
6. 正しい引用の方法を知っておこう
他のウェブページから内容を引用するときには、<blockquote>タグを使いましょう。このタグを使うことで「ここから、ここまでは引用の文章ですよ」と読む人にも、検索エンジンにも示すことができます。
引用<blockquote>タグの使い方
引用をするときは、次のような書き方をしましょう。
引用タグの書き方
<blockquote>
<p>〜引用文〜</p>
<cite><a href=”引用元のURL” target=”_blank”>引用元タイトル</a></cite>
</blockquote>
このコードをこのブログに貼った場合、次のような表示になります。
〜引用文〜
引用元タイトル
blockquoteタグの記載の方法は他にもありますが、この書き方をしておけば、問題ないでしょう。引用するときには引用元をきちんとリンクし、読む人がサクッと引用元へ飛べるようにしましょう。
ちなみに本などの引用で、リンクを指定できない場合は次のようなコードになります。
リンクなし引用の書き方
<blockquote>
<p>〜引用文〜</p>
<cite>引用元タイトル</cite>
</blockquote>
引用のデザインについてはこちらの記事をどうぞ。
7. SEOに強いタイトルの書き方をしよう
SEOのためにタイトルにキーワードを入れる
あまりに小手先の方法ではありますが、現時点では有効なSEO対策です。検索エンジンは「検索単語」と「関連記事」のマッチングをおもに「タイトルや文章内に含まれるキーワード」を用いて行っています。たとえば、毎日多くの人が検索する「おすすめ 漫画」というキーワードに対して、上位表示される記事は、ぜーんぶタイトルに「おすすめ」「漫画」というタイトルが入っています。
このように、上位表示させたいキーワードをタイトルに入れるのは効果的ですが、次の点には注意しましょう。
無理にキーワードをつめこむのはやめよう
インターネットリテラシーは高くなっています。不自然にキーワードが盛り込まれたタイトルはクリック率が下がります。また、検索エンジンからペナルティを受ける可能性もあります。狙うキーワード数は2〜4つ程度におさえましょう。
記事の内容をしっかり表すタイトルにしよう
読む人が「どんな内容の記事なのか」予想できるようなタイトルにしましょう。これができていないと、せっかくページを読みに来てくれた人が「タイトルに釣られた」とすぐに帰ってしまう可能性があります。

タイトル文字数は30字以内におさえよう
25字〜30字程度のタイトルの長さであれば、パソコンでも、スマホでも検索結果に途中で切れることなく表示されるでしょう。長くとも35字をこえるタイトルはやめましょう。ユーザーが瞬時にタイトルを読み切ることができなくなり、クリック率が下がります。
キーワードどうしの距離もみられている
グーグルの検索エンジンは生まれた当初から、キーワードどうしの距離(近接度と呼ばれたりします)を関連度を測るために見ています。たとえば「①おすすめのSF映画を紹介!」というタイトルと「②映画でおすすめのジャンルはSF」というタイトルの記事があるとします(ちょっと無理やり感がありますが…)。タイトルだけで評価をすれば、「映画 SF」と検索したときにヒットするのは、①の方です。なぜならSF⇔映画の距離が近く(近接度が高く)キーワードにマッチしているとみなされるからです。
このSEO対策はそのうち効果がなくなるかも
近接度により「キーワードと記事の関連性」を測るのは合理的ではあったのですが、多くのブログ、ウェブメディアがSEO対策のために狙ってキーワードどうしを近づけるようになりました。だんだんと合理性が失われているのですね。そのために、グーグルさんが近いうちに、関連性を測るために他の方法を取るようになるかもしれません。
8. 記事は「ちょうどいい長さ」にしよう
文章のボリュームはどのくらいにするべきでしょうか。長文の方が、検索エンジンに高く評価されるのでしょうか。実際には、次のことを守るのがいちばんだと思います。
ページを読みに来てくれた方がそのテーマについて、他のページをもう読み漁る必要がなくなる程度の情報を盛り込みましょう。読み手が「このテーマについては、このページで十分理解した!」と思える最低限の文の長さと、「もうわかったから!」と思われないような簡潔さを両立することが重要です。

9. SEOに強いカテゴリー設定をしよう
各記事のカテゴリーは次のように構造的にしましょう。

こちらはスポーツブログのカテゴリ構造の例です。理想のカテゴリ構造はツリー状になります。まず、大カテゴリ(親カテゴリ)に分け、さらにその下に小カテゴリ(子カテゴリ)を作ります。さらに、その下に記事が紐付いているというイメージですね。
カテゴリを構造化するメリット
そうすることで、検索エンジンが見回りにきたときに「この記事とこの記事は関連しているのだな」と認識してくれます。
さらに、このカテゴリページ自体で検索ヒットを狙うことができます。たとえばこのスポーツのブログの例だと「サッカー」という小カテゴリがありますね。このカテゴリ内の情報が充実してくれば、サッカーカテゴリの記事一覧ページ自体が「サッカー」で検索すると上位表示されるかもしれない…!というわけです。1記事1カテゴリにしよう
きちんとツリー状の構造が成り立つように、カテゴリを作りましょう。複数のカテゴリに該当してしまうのであれば、カテゴリの見直しが必要かもしれません。
カテゴリ名は1キーワードで
カテゴリ名は、パッと見て分かるようなキーワード(1単語)にしましょう。例えば、「野球」カテゴリを、「ベースボール」「Baseball」などの名前にするのはあまりおすすめしません。これはSEOのためでもあり、ユーザーのためでもあります。
10.(参考)分かりやすい記事の書き方のコツ
読む人が満足できるような分かりやすい記事を書くことは、最も重要なSEO対策です。小手先により検索順位を上げる方法は、今はまだ一部通用しますが、近いうちに役に立たないものになるはずです。長期的にブログの検索順位を上げていきたいのであれば、分かりやすく、読み手が求めている記事を書くようにしましょう。ここでは分かりすい記事を書くための方法をまとめておきます。
まず、書きたいことを洗い出そう
いきなり記事を書き始めるのではなく、まず「書きたいこと」をノートなり、パソコンのメモ帳なりに箇条書きしましょう。このときは細かなカテゴリーや記事の流れを考える必要はありません。
書きたいことをテーマごとにまとめていこう
書きたいことが洗い出せたら、同じテーマにまとめられそうなモノを探し、カタマリを作っていきます。そして「このカタマリAとこのカタマリBをあわせて1記事にまとめよう」「このカタマリCは、AとBと少しテーマがずれるから別記事に書こう」などと整理していきましょう。
書く内容が決まったら、記事構成(流れ)を考えていこう
何を書くかが決まったら、そこから記事の流れを考えていきましょう。「いくつのセクションに分けるのか」「どのセクションに何を書くのか」「流れが不自然ではないか」と考え、情報に過不足があれば書くことを増やしたり、削ったりしましょう。
このように構成が決まったら、ようやく文章を書き出しましょう。きちんとはじめから流れを考えておくことが分かりやすい記事を書くために大切です。
11. 書いた記事をリライトしよう
記事は書いて公開したらそこで終わりではありません。SEO対策としても記事の内容更新(リライト)は重要です。
なぜリライトするのか
リライトすることによりブログの検索順位が上がったという話はよく聞きます。これはリライトという行為自体が評価されているというよりは「内容が改善されたこと」が評価につながっているのでしょう。
また、検索エンジンでは、多くのテーマで「情報の鮮度」が重要になります。リライトにより記事の鮮度を維持することは、長期的に検索順位を維持することにつながります。
リライトすべき主なケース
- 【追記】そのテーマについての新しい情報が出てきたとき
- 【修正】書いた事実が公開時から変わったとき
- 【修正】より分かりやすく説明できる部分があると感じたとき
- 【修正】訪問者が求めている情報と、記事の内容に違いがあると感じたとき
SEO対策のために、ただ内容を変えても効果は期待できません。記事をより分かりやすく、充実したモノにするためにリライトをしましょう。
- 論理的な記事構成を心がけよう
- 見出しは正しい順番で、正しい用途で使おう
- 見出しには適度にキーワードを入れよう
- 写真やイラストはたくさん使おう
- 画像のalt属性はきちんと書こう
- リンクのアンカーテキストに適切なキーワードを入れよう
- 引用するなら正しくblockquoteタグを使おう
- タイトルに不自然にならない程度にキーワードを入れよう
- タイトルの文字数は、長くとも35字以内におさえよう
- 記事はムダに長くしない。ただし、その記事だけで満足できる情報量は入れる
- カテゴリは構造的に設定する
- 記事を書き出す前にきちんと構成を考える
- 記事はリライトして質を上げよう