このページでは、UI/UXを学ぶための教材を紹介していきます。ノンデザイナーの方にとっても役立つ教材も多数取り上げているので、是非目を通してみてください。
UI/UXを学ぶのにおすすめの本 8冊
誰のためのデザイン?
この本について
どんな本?
20年以上前に書かれたにも関わらず、いまだに読み続けられている名著です。今どきのアプリのようなUIについては触れられていませんが、UI/UXの本質を学ぶのには最高の1冊です。
学べることは?
「ユーザがエラーを起こすのはデザインのせいである」というようなデザイナーとしての姿勢から、具体的にどうやってそのエラーを防ぐかというところまで徹底的に解説されいます。この1冊でUI/UXの考え方の基本を押さえることができます。
難易度は?
誰にとっても身近なものが具体例として取り上げられており、興味を持ってサクサクと読み進めることができます。最近になって改訂版が出版され、もう少し読みやすくなったようです。
おすすめ度
(満点)この記事で紹介する本の中でも1番おすすめの本です。デザイナーの方だけでなく、ものづくりに携わる人には是非読んでほしい1冊です。
インターフェースの心理学
この本について
どんな本?
Webサイトやアプリのレイアウト/デザインに関する研究結果の要約が100個紹介されています。やや高価ですが、それだけの価値があります。
学べることは?
かなりアカデミックな内容です。とはいえ研究結果を取り上げたうえで「どのようなサイト/アプリを作るべきか」という具体的な方針に落とし込まれており、すぐに実践できる部分も多くあります。
難易度は?
論文の要約を載せているわりには、読みやすくまとめられています。また、1つ1つのテーマでハッキリとページが分かれているため、気になったところだけを読んでいくこともできます。
おすすめ度
(4.0)
UI GRAPHICS
この本について
どんな内容?
美しいスマートフォンアプリのUI事例を取り上げて、何がどう優れているのかを解説していく本です。
学べることは?
ある程度デザインの基礎をおさえた人が読むべき本かもしれません。この本を1冊読んでもUIについて体系的に学ぶことはできません。どちらかというと実際にデザインを検討するときにインスピレーションをもらうためにパラパラと見る…というような使い方ができそうです。
難易度は?
ハイセンスな事例がたくさん取り上げられており、楽しみながら読み進めていくことができます。
おすすめ度
(3.5)
さよなら、インターフェース
この本について
どんな内容?
インターフェースを考え出す前に「本来の問題に目を向けましょうよ」ということを皮肉たっぷりに教えてくれる本です。
学べることは?
近年では「それって本当にアプリにする必要があるの?」ということを深く考えずに、スクリーンありきの開発をしてしまいがちです。例えば、実物の車のキーなら2ステップで車に乗り込めるところを、アプリをキーにした場合には13ステップも踏まなければならなくなるのです。「世の中にインターフェースは不要」という内容ではなく「もっと広い視点でユーザーのためになることをしましょうよ」というメッセージが込められた本です。
難易度は?
難しくありません。翻訳書ですが、ユーモア(毒舌)を残したまま翻訳されており「これはあるある〜」とニヤニヤしながら読んでいくことになります。
おすすめ度
(4.5)
UX戦略
この本について
どんな本?
「UX最適化のためにデザインをどうするべきか」というような内容ではなく、どのように仮説を立てて検証し、事業に落とし込むか、というような戦略的な部分について取り上げられています。
学べることは?
仮説検証、競合調査、顧客獲得の手法などを学ぶことができます。
難易度は?
文章や読みやすいですが、内容を頭の中で整理しつつ読み進めるのがやや難しいかもしれません。
おすすめ度
(3.5)
デザイナーというよりはプロダクトマネジャーにおすすめしたい本です。
UXデザインの教科書
この本について
どんな本?
千葉工業大学の教授により書かれた本です。UXについて学術的にまとめられています。ものすごーくボリュームがあります。
学べることは?
UXの歴史から始まり「UXデザインをどのように進めていくか」という手法論までかなり細かく、理論的に書かれています。様々な研究結果をもとにした内容となっており、とても参考になります。とはいえ、紹介されている手法はあまりに具体的で、実際の事業でそっくりそのまま実行するのは難しいような気もします。
難易度は?
文体は論文調で、横文字がたくさん登場するので読むのに苦労するかもしれません。
おすすめ度
(3.5)
子どものUXデザイン
この本について
どんな本?
子ども向けのアプリやウェブデザイン制作のポイントがまとめられた本です。個人的には読んだときにその内容の充実具合に驚きました。子ども向けの製品を作っていなくても、多くの事を学べるはずです。
学べることは?
「子ども向けならこんな感じかな?」というような直感的に済ませてしまいそうなUI/UXデザインについて深く掘り下げられています。「◯〜◯才ならこのくらいの認知能力があるから、こういう機能があると良い」というように具体的な指針が多数紹介されています。大人向けのデザインにもかなり活かせそるような内容もたくさんあり、本当に読んでよかったと思えた1冊です。
難易度は?
図・デザイン例・事例が豊富で、楽しみながらサクサク読んでいくことができます。
おすすめ度
(満点)
ノンデザイナーズ・デザインブック
この本について
どんな本?
デザインの基本が学べる名著です。UI/UXの勉強の前に、最低限押さえておきたい内容がまとめられています。
学べることは?
デザインの4つの基本原則が解説されています。この4つを守ることが結果として見やすく、分かりやすいUIに繋がるはずです。
難易度は?
図・例がたくさん掲載されており、ポイントも簡潔にまとめられているため読みやすいはずです。
おすすめ度
(4.5)
UI/UXについてのTED動画
TEDとは世界中の専門家や著名人によるプレゼンテーション・カンファレンスのことです。そのうちの多くの動画は日本語字幕付きで公開されています。ここでは、UI/UXに関するTED動画のうち、とくに面白かったものを3つ紹介します。
ドナルド・ノーマン感情に訴えるデザインの3つの要素
さきほど紹介した「誰のためのデザイン?」の著者であるドナルド・ノーマン氏によるプレゼンです。自身の経験を研究結果を交えながら論理的に突き詰めて「良いデザインとはどんなものか」に落とし込むのはさすがです。
シュテファン・サグメイスターハッピー・デザインについて
「私たちを幸せな気分にしてくれるデザイン」をテーマにしたプレゼンです。楽しいものを作りたければ、デザイナー自身が楽しい経験をすることが大事ですね。
ジョン・アンダーコフラーユーザインタフェースの未来
SF映画に登場するような未来感たっぷりのインターフェースのデモには、見ているだけでワクワクするはず…!
勉強になるスライド
Slide ShareというサービスでUI/UXについてのスライド資料を無料で見ることができます。どれもどこかのイベントで行われたプレゼンの資料をそのままアップロードしたものです。そのため、やや情報不足の部分もありますが、視覚的に短時間で基本を学ぶのには最適です。
アプリデザインのお勉強
見やすくかわいいデザインのスライドで、読んでいて楽しくなります。UIとUXを「女の子」に例えているのにはものすごくしっくりきました。
UI Design and UX For Engineer
「UIとUXとは何か?」「何が違うのか」などの基本の“き”から始まり、ユーザーにやさしい製品設計のための考え方について触れられています。
心地よいUIの温度
こちらは面白法人カヤックのUIデザイナー 割石さんによるプレゼンスライドです。実際に割石さんが関わってきたプロジェクトの事例が紹介されており、具体的なイメージが掴みやすいものとなっています。ユーザーにとっての心地よさを考え、細かいところまでこだわり抜く姿勢には驚きます。UIにこだわることの意義を教えてくれる貴重な資料です。
参考になりそうな記事
以下の記事でWeb制作/アプリ制作におけるUI/UXのポイントをまとめました。
また、Googleのマテリアルデザインのガイドラインは、Googleが考え抜いた最適なデザインの考え方が集約されており、非常に参考になります。マテリアルデザインを採用しないにしても一度は読んでおく価値があります。